豊胸コラム

豊胸手術と乳がん検診【医師執筆】

平医師

この先生が執筆しました

平 広之 先生

経歴

1987年 筑波大学医学専門学群卒業

1987年 東海大学医学部付属病院

2006年 東海大学医学部付属八王子病院 形成外科

2008年 東海大学医学部付属八王子病院 形成外科医長

2016年 RDクリニック新宿勤務

2023年 医療法人社団豊饒会理事長・RDクリニック東京銀座院長就任

所属

形成外科学会専門医

RDクリニックのサイトでプロフィールを見る

株式会社セルバンクは特定細胞加工物製造事業者として、再生医療の普及活動を行なっており、その一環として関連する医療・美容情報につきましても発信しております。本記事でご紹介している内容にはお取り扱いがないものも含まれますが、肌再生をはじめとする再生医療の専門企業として情報を掲載しております。セルバンク製の細胞を使った再生医療では、顔全体・首・手などの肌のアンチエイジング治療ひざ等の関節の痛み(変形性膝関節症)の治療豊胸・乳房再建などの治療が可能です。
Contents
  1. 乳がん検診
  2. 検査方法
  3. 豊胸術と検診

乳がん検診

がん検診は、市町村自治体が実施する「対策型検診」(住民検診)と、人間ドックなどの「任意型検診」の2つに大別されます。

自治体などが実施する乳がん検診

現在多くの市町村ではおおむね40歳以上の女性に対して乳がん検診を行っています。

検診内容は問診、視診触診、マンモグラフィ(乳房エックス線撮影)です。自己負担金は市町村によって異なります。職場での乳がん検診もおおむね自治体と同様で、厚生労働省による職域検診マニュアルでは「40歳以上の女性に原則として2年に1回、問診とマンモグラフィを施行する(視診、触診は推奨しないが、実施する場合は乳房エックス線撮影と併せて実施すること)。」としています。

2016年(平成28年)「国民生活基礎調査」によると乳がん検診の受診率は44.9%となっています。

人間ドック(任意検診)

原則自費負担で行われるものですが、職場などの補助がある場合があります。乳がん検診ではマンモグラフィ、超音波検査、MRI検査などが行われています。

検査方法

マンモグラフィ(乳房撮影)と超音波検査

マンモグラフィは、板と板の間に乳房を引き出して挟み、圧迫し薄く伸ばして撮影します。圧迫で乳房が薄くなると、撮影に必要な放射線が少なくて済み、ブレのない撮影が可能になります。また石灰化病変の検出に優れています。通常、多くの人が我慢できる程度の強さで乳房を圧迫しますが、痛みを感じる場合もあります。

近年、デンスブレスト(高濃度乳腺)という考え方が提唱されています。乳腺濃度が高いためにマンモグラフィで白く写る乳腺のことです。一般に日本人は欧米人と比べて乳腺濃度が高いためにデンスブレストの比率が高いといわれています。

デンスブレストとは

デンスブレストの問題点は2つあります。1つはマンモグラフィではがんも白く写るため見つけにくいこと、もう1つはデンスブレストの人はがんの発症リスクが高くなることです。

マンモグラフィ検診は有用ですが、デンスブレスト(高濃度乳腺)の人では、正常な乳腺組織の中にある乳がんを区別して見つけることが困難な場合があります。その場合、乳房超音波検査が有用です。超音波検査では、乳腺は白く、乳がんは黒く描出されるため、比較的発見しやすいという利点があります。しかし全国的に集団検診として超音波検査を行うためには、高い技術を持った検査技師や医師が十分な人数必要となります。
現在は人間ドックなどの希望者に超音波検査による検診が行われています。

豊胸術と検診

多くの自治体のホームページによりますと乳がん検診では「検診を受けられない人」に豊胸術を受けている人が含まれます。

理由ははっきりとは提示されていませんが、豊胸術を受けていると検診の精度が下がること、また自治体の乳がん検診はマンモグラフィが主体のため、撮影時の圧迫による挿入物の破損を危惧するためと考えられます。このため豊胸術がばれるのがいやなために乳がん検診を避けるなどの懸念があります。実際は大胸筋の下にインプラントを挿入しているのであれば問題なくマンモグラフィを施行することは可能ですが、やはり挿入部位や挿入物がわからないと撮影を断らざるを得ないのでしょう。

これに対して、人間ドックなどの任意検診では超音波やMRIによる検査を組み合わせるなどしますので、相談してみる必要があります。いずれにしても検診を受ける際には豊胸術の事実をかくしたりせず情報を伝えることが重要です。かつての異物注入による豊胸術はのちに炎症を起こしてくるものもありました。取り出すにも何がどこに入っているのか患者さんの方も正確にわかっていないため摘出に苦労する場合が多々ありました。

また人工物ではない挿入物でも、脂肪移植などで石灰化を起こすこともあります。これからの豊胸術ではいつ、どこで、どの部位に、どんな方法で、何を入れたのかという正確な情報を患者さん側も持つ必要があります。これを把握することで乳がんの検診の精度だけではなく患者さんの健康を守る助けになると考えます。

参考

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