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まぶたが開かない…その悩み、目薬で解決できるかも。新薬アップニークを専門医が解説

こんにちは!セルバンク広報担当です。
弊社代表 北條のYouTubeチャンネル【北條元治|肌再生の専門家チャンネル】の動画を文章でご紹介します。

「YouTubeの動画は全部見る時間がないよ」「まずは文字で要点だけ知りたい」という方にもわかりやすくお伝えできるように、広報担当の目線でギュギュっ!と短く要約してお届けいたします。


【監修】北條元治(株式会社セルバンク 代表取締役)
医学博士。東海大学医学部客員教授。肌の再生医療の専門家。セルバンクが運営する自身のYouTubeチャンネルにて、美容や医療、健康寿命に関する情報を発信している。

2026年5月、眼瞼下垂治療の新しい目薬が登場

2026年5月15日、眼瞼下垂(がんけんかすい)の治療用点眼薬「アップニーク」が発売されました。まぶたが重く感じる、目が開きにくいといった悩みに対して、これまでは手術が主な選択肢でしたが、いよいよ目薬という新しい手段が加わったことになります。発売直後から専門家の間でも話題になっているこの新薬について、その正体と使い方のポイントを、対話形式で解説していきます。

アップニークの正体は「交感神経刺激剤」

アップニークは、成分としては血管収縮剤、あるいは交感神経刺激剤に分類されるお薬です。少し意外に思われるかもしれませんが、まぶたが開く仕組みを知ると、この分類にちゃんと理由があることが見えてきます。

たとえば、人が誰かと喧嘩をするような緊張した場面を思い浮かべてみてください。眠たそうな半目で相手と対峙する人はいません。誰もが自然と目を大きく見開くはずです。この「目を見開く」という動作には、実は2種類の筋肉が関わっています。

目を開けるための2つの筋肉「上眼瞼挙筋」と「ミューラー筋」

1つ目は「上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)」という筋肉です。これは自分の意思でコントロールできる筋肉で、目を開けたり閉じたりする動作そのものを担っています。加齢によってこの筋肉の働きが弱くなると、まぶたが下がってくる、いわゆる眼瞼下垂の状態になります。

もう1つが「ミューラー筋」です。こちらは無意識のうちに働く筋肉で、何か予期しない出来事に驚いたとき、とっさに目がカッと見開く、あの反射的な動きを担当しています。外部からの刺激に瞬時に反応して視界を広げる必要がある場面で、自分の意思とは関係なく交感神経の支配によって収縮するのが特徴です。

なぜ交感神経がまぶたを持ち上げるのか

交感神経には、血管を収縮させる働きがあります。実はこの仕組み、点鼻薬にも応用されているものです。鼻の血管を収縮させると粘膜の面積が小さくなり、空気の通り道が広くなって鼻の通りが良くなる、というのはよく知られた作用です。

アップニークも同じ理屈で、交感神経を刺激することでミューラー筋を収縮させ、まぶたを持ち上げる仕組みの目薬です。血管収縮剤という一見まぶたと無関係に思える成分分類が、実は目を開けるメカニズムと直結しているというわけです。

「まぶしさ」を感じる副作用も交感神経でつながっている

アップニークの添付文書には、副作用として「瞳孔が開いて眩しく感じることがある」という記載があります。これも、交感神経作動薬としてはごく自然な反応だといえます。

人は眠くなると、視野を狭めるように瞳孔が閉じていきます。逆に、緊張状態や闘争的な場面では、少しでも多くの情報を得ようと瞳孔がカッと開きます。まぶたが開くのも瞳孔が開くのも、根っこにあるのは同じ交感神経の働きです。アップニークを使うと、目が開くのと同時に瞳孔も開くため、結果としてまぶしさを感じやすくなる、という仕組みなのです。

血流を良くする副交感神経、あえて絞る交感神経

「血管を拡張させて血流を良くする」というと、いかにも体に良さそうなイメージがあります。これは副交感神経、いわゆるリラックス系の働きです。実際、血管が収縮した状態がずっと続けば、組織への血流が滞ってしまうため、決して好ましい状態とはいえません。

では、なぜ交感神経はあえて血流を絞る方向に働くのでしょうか。それは、闘争や逃走といった緊急事態において、手や消化器官(胃など)に送られている血液を一旦キュッと締めて、その分のエネルギーを筋肉と脳に集中させるためです。攻撃や防御にすぐ動けるように、限られた資源を「今、本当に使うべき場所」に振り向ける、いわば体の緊急モードというわけです。

ただし、脳と筋肉にエネルギーを集中させ続ける状態は、体にとって大きな負担になります。長時間維持できるものではありません。眠るときには筋肉も脳も酷使する必要がないため、全身の血管が開いてリラックスした状態になります。これが副交感神経の役割であり、交感神経とはちょうど正反対の働きを担っています。

効果はいつまで続く?使うなら朝がおすすめな理由

アップニークの効果持続時間について、誤解されがちなポイントがあります。「8時間効果が持続する」という説明は、8時間ぴったりで効果がゼロになるという意味ではありません。点眼後、効果は徐々に立ち上がり、時間とともに少しずつ弱まっていきます。8時間くらいまでは何となく効果が残っている感覚があるかもしれませんが、点眼直後のはっきりとした効果がそのまま8時間続くわけではなく、実際に「目が開いている」とはっきり感じられる時間は、それよりも短い可能性が高いといえます。

だからこそ、使用するタイミングは重要です。夜、寝る前に使うのはおすすめできません。夜は本来、副交感神経が優位になり、ミューラー筋も含めて全身の筋肉が緩んでいく時間帯です。そのタイミングで交感神経を人為的に刺激してしまうと、体は眠ろうとしているのに目だけが開こうとする、ちぐはぐな状態になりかねません。理論上、それほど強い影響ではないと考えられていますが、寝つきに影響する可能性はゼロではないため、アップニークは朝、日中の活動時間に使用するのが適切です。

手術が必要な人、目薬で十分な人の違い

眼瞼下垂の治療法として、これまで主に知られてきたのは手術という選択肢でした。上眼瞼挙筋そのものの働きが弱くなっている「重度」の眼瞼下垂の場合は、やはり手術が必要になるケースが多いといえます。

一方で、軽度の眼瞼下垂であれば、アップニークのような点眼薬による対応でも十分に効果が期待できます。あくまで薬であるため、交感神経が四六時中緊張し続けているわけではありませんが、症状の程度によって適した治療法を選ぶことが大切です。ご自身の状態がどちらに当てはまるのか気になる方は、自己判断せず、専門のクリニックに相談してみることをおすすめします。

コンタクトレンズユーザーは要注意。発症しやすい年代は?

眼瞼下垂が発症しやすい年齢を一概に「何歳から」と言い切るのは難しいものの、気になるリスク要因が1つあります。それは、コンタクトレンズの装用です。

コンタクトレンズは、着脱の際に上眼瞼やミューラー筋に繰り返し物理的な刺激を与えることになります。そのため、その部分の組織が脆弱になりやすいと言われています。特にカラーコンタクトを愛用している方は多く、視力に問題がない場合でも、コンタクトの装用そのものが眼瞼下垂のリスクファクターになり得るのです。

発症する年代としては50代、60代が中心ですが、早い方では40代から症状が出ることもあります。いずれも後天性のものであり、生まれつきの体質だけが原因ではありません。気になる症状がある場合は、早めに専門のクリニックへ相談してみましょう。

※本記事は、まぶたや眼の状態に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の症状の診断や治療を目的としたものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。

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