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血圧の「上」と「下」は何が違う?医師が教える本当の健康サインと正しい測り方

みなさんこんにちは。株式会社セルバンク 広報担当です。

弊社代表・北條元治が運営するYouTubeチャンネルでは、美容や医療、健康寿命に関する情報を、各分野の専門家の皆さまと共に発信しています。今回は、その中から「血圧の“上”と“下”が教えてくれる、本当の健康サインと『正しい血圧の測り方』について解説します」という動画の内容を、読みやすく記事としてまとめてご紹介します。ぜひ動画と合わせてご覧ください。


【監修】北條元治(株式会社セルバンク 代表取締役)
医学博士。東海大学医学部客員教授。肌の再生医療の専門家。セルバンクが運営する自身のYouTubeチャンネルにて、美容や医療、健康寿命に関する情報を発信している。

血圧の「上」と「下」、それぞれ何を教えてくれている?

健康診断や家庭の血圧計で必ず目にする「上の血圧」と「下の血圧」。数字は気にしていても、それぞれが何を意味しているのかまで説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか。今回の動画では、医学博士であり株式会社セルバンク代表の北條元治が、スタッフとの気軽な掛け合いの中で、血圧の基本から「正しい測り方」までを解説しています。

「ドックン」が上、その間の“静けさ”が下

北條医師はまず、心臓の動きをもとに2つの血圧の違いを説明します。心臓がぎゅっと縮んで血液を送り出す瞬間に血管にかかる圧力が「収縮期血圧」、いわゆる上の血圧です。一方、心臓が次の収縮に備えて広がっているとき、つまり血管に強い圧力をかけていない状態の圧力が「拡張期血圧」、下の血圧にあたります。

心臓の音にたとえるなら、「ドックン」と鳴る瞬間が収縮期、「ドックン」と「ドックン」の間の音がしない時間が拡張期。このわかりやすいたとえに、スタッフも思わず「なるほど」と納得していました。

下は「日常の状態」、上は「突発的な危険度」

では、それぞれの数値は何を教えてくれるのでしょうか。北條医師はざっくりとしたイメージとして、「下の血圧は日常的な状態を、上の血圧は突発的な危険度を表す」と説明しています。

下の血圧が高いということは、心臓が広がったときにも血管の圧力が下がりきらない、つまり血管が“戻りきれていない”状態だといいます。北條医師によれば、これは動脈硬化の進行や生活習慣の乱れ、生活習慣病のサインのようなものだとのこと。

一方の上の血圧は、血管にどれだけ強い圧力がかかっているかを示す数値です。上の血圧が高い状態について、北條医師は「朝起きたら脳の血管が破れているかもしれない、というリスクを示すもの」と、かなりストレートな言葉で注意を促していました。

血管が破れるのは「硬さ」と「圧力」が重なったとき

北條医師は、血管が破れる仕組みを風船にたとえて説明します。血管が硬くなっていても、強い圧力がかからなければ破れることはありません。反対に、血管がやわらかくても、耐えられる限界を超える圧力がかかれば、やはり破れてしまいます。脳動脈瘤の破裂のような突発的なトラブルは、血管の耐久力を超えた圧力がかかった瞬間に“パチン”と起こるもので、まさに風船を膨らませすぎた状態だといいます。

そのうえで北條医師が「一番危険」と強調するのが、上も下も両方高いケースです。動脈硬化が進んで血管が硬くもろくなっているところに、強い圧力までかかる。硬さと圧力の両方がそろってしまうため、非常に危ない状態だと説明していました。

※編集部注:上下どちらか一方の数値だけが高い場合も、医療機関への相談が推奨されています。自己判断で様子を見すぎないようにしましょう。

血管も肌も同じ。コラーゲンが「伸び切ったゴム」になる

話題は、肌の再生医療を専門とする北條医師ならではの視点へと移ります。北條医師によれば、人間の体の“形”を作っているものの大部分はコラーゲンだといいます。皮膚はコラーゲン繊維がぎっしり詰まったフェルトのような構造になっており、血管や食道の膜も同じくコラーゲンでできているそうです。

年齢を重ねると肌がたるみ、シワが寄ってくるのは、皮膚の伸び縮みする力(伸展性)が失われていくため。若い人の肌は引っ張ってもすぐ戻りますが、年を取るとなかなか戻らなくなります。北條医師は、これと同じ現象が血管の膜にも起きていると説明します。一度伸びると戻らない“伸び切ったゴム”のようになってしまうというのです。

スタッフが「肌と血管は同じなんですね」と驚くと、北條医師は「体は全部同じ。動物の体の骨格となるタンパク質は、ほぼコラーゲンだと思って間違いない」と答えていました。

見た目は厚くても、血管としての「身がない」

では、肌の再生医療のように、血管にも細胞を入れれば若返るのでしょうか。この問いに北條医師は「血管を構成する細胞を入れれば、もしかしたら良くなるかもしれないけれど、基本的には難しい」と率直に答えています。

北條医師によると、年齢とともに血管は、弾力を生む細胞やコラーゲンが減って薄くなり、伸展性も失われていきます。ところが、その代わりにコレステロールが沈着したり石灰化したりすることで、見た目には血管の壁がかえって厚くなっていることもあるといいます。血管には内膜・中膜・外膜の3層がありますが、その弾力を担う成分は確実に減っている、というのが北條医師の見立てです。

この状態を北條医師は、お腹まわりに脂肪がたっぷりついて筋肉がほとんどない体にたとえます。「脂肪ばかりで身がない」――それと同じことが、血管の中でも起きているというわけです。

血管を守るために、日常で意識したいこと

こうした血管の変化を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。北條医師は、コレステロールの沈着が問題であれば高脂血症(脂質異常症)を予防すること、油っぽい食事を控えること、肥満を防ぐこと、そして塩辛いものを食べすぎないことを挙げています。

「日常生活や食生活に気をつけなさい」「しょっぱいものは控えなさい」――よく耳にするこうしたアドバイスは、すべて血管の“身”を守ることにつながっている、というのが北條医師の説明です。当たり前に聞こえる習慣ほど、実は血管の健康に直結しているのかもしれません。

意外と知らない「正しい血圧の測り方」

動画の後半は、北條医師が「これはやっぱり重要」と語る、血圧の正しい測り方がテーマです。

キリンの血圧が高い理由

話の入り口は、「キリンって血圧が高いの、知ってます?」という意外な質問から。キリンは首が長く、心臓から脳までの距離が大きいため、血圧を高くしないと脳まで血液が届かず、クラクラしてしまうのだそうです。

つまり、血圧は重力の影響を強く受けます。心臓というポンプより上の位置では、重力に逆らって血液を押し上げる必要があるため低めに測定され、心臓より下では重力が加わるぶん高めに測定される傾向がある、と北條医師は説明します。

腕の位置ひとつで、数値は大きく変わる

そのため、腕を高く上げた状態で測れば血圧はかなり低く出て、腕をだらんと下げて測ればかなり高く出ることになります。スタッフが「上なら血圧から重力を引いて、下なら足すようなイメージ?」と確認すると、北條医師は「そうです」とうなずいていました。

そこで決まりごととして定められているのが、「上腕で、心臓と同じ高さにセンサー(カフ)を置いて測る」という方法です。心臓と同じ高さであれば重力の影響が心臓と等しくなるため、もっとも合理的な測り方だといいます。

手首式血圧計は「心臓の高さ」がポイント

最近は手首で手軽に測れる血圧計も普及しています。北條医師によると、手首式の説明書にも、センサー部分を心臓の高さに合わせて測るよう書かれているとのこと。つまり、手首に巻いたら、腕を曲げてセンサーを胸の高さまで上げるのが正しい姿勢です。

また、スタッフから「スマートウォッチでも血圧は測れるんですか?」と質問が出ると、北條医師は「測れるとは思うけれど、あくまで参考程度に考えたほうがいい」という趣旨で答えていました。

実験:足で測ると、どうなる?

ここで、手首式の血圧計を使った実験が行われました。北條医師が「足で測ったら200くらい出ると思う」と予想した通り、足首で測った数値は180を超える結果に。スタッフは思わず「死にそう」と声を上げていました。続けて手を高く上げて測ると、今度は大きく低い数値が表示され、「全然違う」と驚く様子が映っています。

なお、横になっている状態であれば、足で測っても手で測っても重力の影響は同じになるため、数値に大きな差は出ないといいます。手術中に足に血圧計のカフを巻くことがあるのも、このためだそうです。

循環器の医師が手首式を信用しない理由

北條医師によると、循環器の医師のなかには手首式血圧計の数値をあまり信用しない人もいるそうです。原理を理解したうえで正しく使っていれば問題ないものの、腕を下げたまま測ったり、日によって違う姿勢で測ったりする人も多く、医師からはどう測ったのかが見えないためです。「自宅で測ったらすごく高かった」と受診した患者さんが、実は手首を下げたまま測っていた、ということも十分ありうると話していました。

さらに、心理的な要因も数値に影響します。自分は高血圧だと思い込んでいると、測るたびに緊張して数値が上がってしまうことも。医師や看護師の白衣を見ると血圧が上がる現象は、「白衣高血圧」という医学用語として知られています。

「おはよう」の瞬間が一番危ない?

動画の締めくくりに、北條医師は一日のなかで特に注意したいタイミングにも触れています。人の体は、状態が切り替わるときに変化が起こりやすいもの。なかでも、寝ている間のリラックスモード(副交感神経優位)から、活動モード(交感神経優位)に切り替わる朝は、低かった血圧が急に上がるため、血管が切れたり心筋梗塞を起こしたりしやすい時間帯だといいます。

スタッフが「祖父が脳梗塞になったのも朝起きたときでした」と振り返ると、北條医師は「普通そうです」と答え、急な血圧の上昇によって血管が“切れる”か“詰まる”ことが起こりうると説明していました。

編集部補足:家庭で測るタイミングの目安

日本高血圧学会のガイドラインでは、家庭血圧は朝と晩に測ることが勧められています。朝は起床後1時間以内、トイレを済ませたあと、朝食や服薬の前に、座って1〜2分安静にしてから。晩は就寝前に、同じく座って落ち着いてから測るのが目安とされています。動画で北條医師が語った「朝は危ない時間帯」という話とあわせて、毎日同じ条件で測る習慣をつけると、自分の血圧の変化をつかみやすくなります。


※本記事は、動画で語られた内容を編集部が要約・再構成したものであり、特定の症状の診断や治療を目的としたものではありません。血圧の数値や治療については、必ず医療機関にご相談のうえご判断ください。

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