細胞培養加工施設
(CPC)の紹介

Cell Processing Center

2004年、まだ再生医療という言葉が世の中に認知される前のことでした。この頃に当社は誕生し、これまで皆さまへ細胞を提供をし続けて参りました。より良い品質の細胞を提供できるように考え続けてきた17年。2014年には、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行され、当社もこの年に、大規模な細胞培養加工施設を有したオフィスへ移転をしました。そこからは多様な細胞種の製品開発を行い、再生医療の認知拡大にも取り組んで参りました。

これからは間違いなく「当たり前」になってくる細胞治療が、医療機関様には導入しやすく、患者様には受けて頂きやすい仕組みを構築して参ります。2021年には、細胞保管ルームの拡大工事を行いました。年々ニーズが高まっている細胞培養加工施設(CPC)の紹介として、今後も邁進して参ります。

大規模細胞培養加工施設
(CPC)

細胞培養加工施設(CPC:Cell Processing Center)は、24時間稼働の外界と遮断された構造を持ち、外界からの汚染を防ぐ為の様々な工夫を凝らした「無菌環境下で培養作業ができる施設」で、細胞を用いた再生医療には必要不可欠な物です。

セルバンクでは、敷地面積298.82㎡の大規模なCPCを所有しており、「再生医療等安全性確保法」に則り、平成27年6月12に許可申請を行い、9月3日にPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)による施設現地調査を受け、11月9日に特定細胞加工物製造業許可を取得いたしました(施設番号FA3150017)。

モニタリングと4つの区域

当施設は、24時間室温や湿度、清浄度などがモニタリングされ、記録されています。空気の清浄度を4段階の基準に分類し、施設内を4つの区域(グレードA~D)に分けており、区域ごとそれぞれの用途に応じた設定管理がされています。例えば、清浄度が最も高いグレードA区域で細胞培養を行っています。また、区域に合わせて入室制限や更衣を行っており、教育訓練を受けた者のみが入室できるよう管理しております。

細胞培士が作業室に入るには、エントランスでの手洗い後、前室(一次更衣室)で一次更衣をし、清浄度管理区域内の廊下へ進みます。細胞を培養・調製を行う部屋(細胞調製室)に入室する際には、より清浄度の高い更衣室(二次更衣室)にて二次更衣を経て入室します。また、作業を終え退室する際は、入室した部屋とは別の部屋(脱衣室)に入り二次更衣を脱衣し退室します。その後、廊下を経て前室に戻ります。このように出入口の部屋を分けることにより、人の動線が交わることによる汚染を最大限防ぐような設計がされた環境下で製造(細胞培養)がおこなわれています。

当施設は、再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づく運用管理を行っています。

管理基準のポイントは、①間違いの防止、②汚染防止、③品質保証システムの確立です。

①間違いの防止

全ての細胞加工業務は、製造に関しては製造管理責任者の責任と指示の下、品質管理試験に関しては品質管理責任者の下、それぞれの作業者は作業を実施しなくてはなりません。また作業内容は全て記録書として文書化し、確認、照査、承認され保管管理をされます。こうした責任体制に加え全ての検体から試薬に至るまでバーコード管理されており、記録は無論ですが、指示と異なる検体を読み込むと作業ができないようにシステム的に制限されています。合わせて作業者は二人一組で確認を行うことを義務付けています。

②汚染防止

汚染防止するため、衛生管理基準を定め運用をしております。各部屋における更衣方法から手洗い方法、作業時における培養士の動きに関しても基準を設けています、また設備の清掃に関しても基準を設け、それを記録管理することで汚染防止を徹底しています。

③品質保証システムの確立

患者様からお預かりした検体の受入、製造(細胞培養)、品質管理試験、患者様にお届けする為の細胞輸送に至るまでのサイクル全体を適切に管理すること重要です。

当施設では、定められた基準に従い品質に異常が無いことをチェックし、継続的な品質改善活動を行う品質保証システム(QMS)を確立し、恒常的に安全な細胞を提供するための環境を整えています。

より多くの人に再生医療を

再生医療の普及には、細胞医療で用いられる細胞の研究開発はもちろん、必要とする細胞を大量に培養し、正確に供給するシステムが必要です。

しかし、現在細胞を培養加工し、供給するという標準化されたシステムは存在していません。つまり、私たちは研究開発などによって得られた貴重な研究成果である培養細胞を「より迅速に」「安全に」しかも「安価に」社会に提供することで、より一般的な商品として取り扱う社会の流れを構築し細胞医療の発展を進め、細胞医療が身近なものとして感じられる社会になるように貢献していきたいと考えています。

再生医療は優れた最先端医療です。再生医療の実施するには、高度な専門技術・実務知識、専門の技術者、専門の医療機器・施設、医療管理システムなどが不可欠となります。しかし、これらを一般の医療機関が独自に導入することは困難だったため、これまで再生医療は限定された医療機関の中で、ごく少数の方を対象に行われてきました。

当社は、再生医療を希望すれば誰もが受けられる医療として復旧させるために、再生医療の導入に関わる我々が持つ知識や経験を多くの医療機関に対して提供し、トータルでサポートする再生医療支援事業にも尽力しています。実際に2020年は14件の医療機関が新たに治療を開始することができました。

私たちは再生医療を通じ、1人でも多くの患者様から「ありがとう」と言って頂くことを最大の喜びとし、その為の努力は惜しみません。