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あおもりベイクリニック

青森の地で、最先端の治療を患者様に届けたい──そんな情熱をもって、最新の治療と技術を取り入れる「あおもりベイクリニック」の大出伸治(おおいで しんじ) 院長にお話を伺いました。

大出伸治 院長

大出伸治(おおいで しんじ) 医師プロフィール

あおもりベイクリニック 院長

日本整形外科学会認定 整形外科専門医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本医師会認定 産業医

経歴
  • 青森県北津軽郡板柳町 出身
  • 県立弘前高等学校 卒業
  • 弘前大学医学部 卒業
  • 弘前大学医学部附属病院
  • 十和田市立中央病院
  • むつ総合病院
  • 県立はまなす学園(現:青森県立はまなす医療療育センター)
  • 青森労災病院
  • 公立野辺地病院
  • 秋田社会保険病院
  • 五所川原市立西北中央病院
  • 弘前市立病院
  • 渭南病院
  • 佐井診療所 所長
  • 国保川内病院(現:川内診療所) 副院長

あおもりベイクリニック
公式サイト

主にどのような治療を行っていますか?

病院勤務時代には手術の経験も積んでおり、外傷の手術を数多く行ってきました。特に骨折の治療が多く、手首や足関節、大腿骨の骨折、股関節の治療などを担当してきました。

現在はクリニックなので、行う治療には限りがあるため、注射を中心とした治療を数多く行っています。膝や腰、筋肉などへの注射も合わせると、年間に1万5千回ほどは行っていると思います。

また、最近は再生医療にも取り組んでいますが、診断や治療に必要なエコーの技術は、副院長が乳腺や腹部で日常的に使用していたこともあり、教えてもらいながら自分も習得しました。私の世代ではエコーを日常的に使う習慣があまりなかったのですが、セミナーに参加するなどして、今は診療にしっかりと役立てています。器用な方なので、新しい技術にも比較的スムーズに対応できていると思います。

クリニックという場では限界もありますが、専門医として培った技術を活かし、患者さんにできるだけ幅広い選択肢を提供できるように心がけています。

再生医療の導入をなぜ決めたのですか?

きっかけは、日常診療の中で感じた限界からでした。たとえば膝の変形性関節症や股関節の障害、肩の腱板損傷といった患者さんは非常に多いのですが、通常の治療ではなかなか改善せず、最終的に大きな病院へ手術のために紹介せざるを得ないことが少なくありませんでした。そこで、「自分のクリニックでできる治療の幅をもっと広げたい」と強く思ったのが最初の動機です。

患者さんからの声

さらに近年は患者さんのほうが情報収集に熱心で、「再生医療ってどうなんですか?」と聞かれる機会が増えていきました。私も学会や勉強会に参加して調べるうちにPRP療法の存在を知っていたのですが、当初は慎重に様子を見ていたんです。

そんな中、ある患者さんから「大学病院でPRPを受けたいから紹介状を書いてほしい」と依頼を受けました。(研究機関でもある)大学病院でも導入されていることが分かり、「信頼できる治療だ」と思い再生医療の導入を決意しました。さらに調べてみると、PRPだけでなく幹細胞治療など、再生医療にも様々な選択肢がありました。どれが一番優れているかは一概には言えませんが、「やるのであれば中途半端ではなく、とことんやろう」と思ったのも導入に踏み切った理由のひとつです。

再生医療への期待と安全性

非常に可能性のある治療だと感じており、大きな期待を持っています。何より自分自身の細胞を使うため拒絶反応やアレルギーのリスクがほとんどない、という安全性は大きな安心材料です。患者さんにとって新しい選択肢となる再生医療を、地域でも提供できるようにしていきたいと思っています。

医師として大切にしていることは何ですか?

やっぱり患者さんとの信頼関係ですね。そこが根っこにあると思っています。そのために心がけているのは、患者さんと対等な立場で話をすることです。医師という立場上、どうしても上から目線になってしまう先生もいるかもしれませんが、それだと患者さんにとってはあまり良くないと思うんです。かといって「お客様」としてへりくだるのも違うかなと。やっぱり対等な目線でお話しすることが大事だと感じています。

もう一つ大切にしているのは「優しさ」を持って接することです。これは単に言葉づかいや態度をやわらかくするということではなくて、患者さんが本当に何を求めているのか、どうしてほしいのかをできるだけ汲み取ることだと考えています。

診察時間はどうしても限られてしまいますが、なるべく患者さんの方を向いて、顔を見ながら話すようにしています。「パソコンばかり見て話を聞いてくれなかった。」なんていう不満を耳にすることもありますから、短い時間でいかに長く向き合い、多くを汲み取れるかを常に意識しています。

もちろん医師として技術や知識を高めていくことも大切です。でも、患者さんにとって一番安心できるのは「自分のことをちゃんと分かってもらえている」という感覚じゃないかなと思うんです。そういう気持ちを忘れずに、これからも診療に向き合っていきたいですね。

自己研鑽のために

異業種の方とお話ししたり、食事に行く機会は結構大切にしています。やはり同じ業種の中だけで過ごしていると、考え方が偏ってしまいがちですから、幅広い視点を得るために異業種の方との交流は意識的に行っています。

そうした経験から、いろいろな知識や考え方を吸収できることも多く、診療や経営の中で参考になることもたくさんあります。具体例を挙げると枚挙にいとまがないほどですが、異なる業種の方と接することで、自分の視野が広がり、技術職としてだけでなく経営者としても新しい発想や学びを得ることができると感じています。日々、新しいものを取り入れながら、自分自身も常にバージョンアップしていきたいですね。

クリニックの強みや特徴を教えてください

最大の強みは、内科と整形外科の連携にあります。当院は整形だけではなく、内科も併設しています。そのため、内科・整形の連携で患者さん一人ひとりを違う角度から診ることで、情報を共有し、より正確で迅速な判断につなげられるのも当院ならではの特徴です。高血圧の方や年齢的に骨密度が低い方、膝や腰の痛みを抱えている方など、複数の不調を同時に持つ患者さんが多くいらっしゃいますが、そうした方々も、外に行かず一ヶ所で診療を受けられるため、非常に助かると喜ばれています。

また、立地面でも利便性を重視しており、市役所や県庁のすぐ近くという地域の中心に位置しているため、急な体調の変化や突発的な症状にも対応しやすい環境です。予約優先ではありますが、急患にはきちんと対応するよう心がけています。生活に寄り添った医療を提供しながらも、技術を磨き、新しい治療にも挑戦していきたいと考えています。

痛くない注射

治療面では、特に注射の技術にこだわっています。例えば同じ膝の注射でも、打つ場所によって痛みの感じ方は大きく変わります。これは神経の分布によるもので、論文や経験から痛みの少ないポジションを選びます。また、針が関節内にきちんと入ったかどうかは、手の感覚や経験で判断できる部分です。深さや角度を微調整しながら、患者さん一人ひとりに合わせて緻密に操作することで、痛みを少なくして注射することができます。この技術は、繰り返し注射で嫌な思いをされてきた方にとっても安心につながると考えています。

患者さんからの嬉しい言葉や印象に残ってているエピソードはありますか?

有難いことに、これまで診療をしていて、患者さんから感謝の言葉をいただくことは本当に多いです。特に注射治療では、他の病院では痛くて避けていた方が、「ここで受けたら全然痛くなかった」と喜んでくださることが多く、そういう瞬間にはやりがいを感じます。

また嬉しことに、市内だけでなく遠方からも患者さんがいらっしゃいます。市内中心部に位置しているためアクセスが良く、どの地域からでも来やすいというメリットもあるからか、患者さんの中には本州最北端の下北半島、大間から車で2〜3時間かけて通ってくださる方もいらして、こうして多くの方に来ていただけることは大変有難いことだと感じています。

今も強く記憶に残る苦い思い

一方で、印象に強く残るのは、やはり失敗の経験や残念だという記憶です。例えば、両膝の変形性関節症でずっと手術を避けていた患者さんが、限界を迎えて手術を希望されたことがありました。その時クリニックでは、再生医療の導入準備を進めていましたが、まだ実施できる体制が整っていませんでした。結局、その患者さんは人工関節手術を受けられましたが、術中に大腿骨骨折を起こされて、帰宅後のケアが大変だったとのことでした。

まもなく、クリニックでの再生医療体制を整えることができたこともあり、今でも申し訳なかったという思いが強く残る記憶です。

患者様へメッセージをお願いいたします

地方都市であっても、情熱と技術を持って先進医療を実施できる体制を整えてきたことで、従来は手術が難しかった方や家庭の事情で治療を諦めていた方にも、新しい選択肢を提供できることが私たちの強みです。患者さん一人ひとりに合わせた丁寧な診療を通して、地域に根ざした医療を今後も提供していきたいと思っています。

あおもりベイクリニックの基本情報

施設名
あおもりベイクリニック
診療科目
整形外科・内科・乳腺科・リウマチ科
責任者
大出伸治 院長
電話番号
017-718-3622
住所

〒030-0861
青森県青森市長島1-6-6 クロスタワー A-BAY 3F

公式サイト
https://www.a-bayclinic.jp/

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