先生が行っている治療について教えてください
肩の治療については特に専門性があり長年取り組んできました。肩関節には「腱板断裂」や「脱臼」、「五十肩」など、本当にさまざまな病気がありますが、保存療法だけでは改善しない方も多くいらっしゃいます。そういった場合には、関節鏡手術という方法を行っています。これは体への負担が非常に少ない、いわゆる「低侵襲」の手術です。皮膚を大きく切る必要がなくほんの小さな切開で済みます。傷もテープで止められるくらい小さいため、術後の回復も早く、患者様にとっての負担を最小限に抑えることができます。
また普段の外来治療では、膝に痛みを抱える患者様も多くいらっしゃいます。65歳以上の日本人高齢者の内、4人に1人が膝の痛みを抱えていると言われるくらい膝痛は身近な問題なんですね。私の外来にも膝の患者様がたくさん来られます。治療の基本はまずは保存療法から始めます。具体的にはヒアルロン酸の注射やリハビリです。それでも痛みが改善しない場合には、以前は人工関節置換術しか選択肢がありませんでした。ただ人工関節はどうしても可動域が制限されますし、正座ができなくなったり、動きが硬くなったりと人工関節の寿命問題もあります。
しかし、最近ではそこに再生医療という新しい選択肢が広がってきました。手術を希望されない方や、手術をするにはまだ早い方、ご自身の膝をなるべく残したいという方に対して、私たちは積極的に再生医療に取り組んでいます。











