医師インタビュー

前原 律子 医師

これからの人生を前向きに生きていくためのサポートをしてあげたい。医師 前原律子

保険診療と自由診療の両治療を取り扱うことで、泉佐野市で地域に根付く美容クリニックを目指す「ささゆりヘルスクリニック」で院長を、再生医療に力を入れる「日本ウェルネス再生クリニック」では副院長を務める前原 律子(まえはら りつこ) 医師にお話を伺いました。

前原 律子(まえはら りつこ) 医師プロフィール

ささゆりヘルスクリニック 院長/日本ウェルネス再生クリニック 副院長

日本外科学会 外科専門医、日本再生医療学会 認定医、日本癌治療学会 がん治療認定医、JATEC プロバイダー、TNT certificate

経歴
  • 2009年 国立大分大学医学部 卒業
  • 2009年 神戸大学医学部附属病院にて初期臨床研修
  • 2011年 神戸市立医療センター西市民病院 外科
  • 2014年 神戸大学医学部附属病院 食道胃腸外科
  • 2016年 ささゆりヘルスクリニック 開院
  • 2020年 日本ウェルネス再生クリニック 副院長兼任
所属学会
日本外科学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本癌治療学会、日本美容外科学会、日本美容内科学会

ささゆりヘルスクリニック
公式サイト

日本ウェルネス再生クリニック
公式サイト

ご経歴について教えてください

2009年に大分大学医学部を卒業後、修練を積み外科専門医の資格を取得しました。その後は神戸大学病院に勤務しつつ、大学院へも進学。所属する病理学教室では研究を行っていました。

手術を担当しながら、摘出した組織を自ら研究所の顕微鏡で確認し、診断に繋げる――臨床と研究を往復できる環境は非常に恵まれていて、本当に充実した時期だったと思います。

博士論文は食道がんに関する研究で、特定の遺伝子があると予後に大きく関わるということを明らかにしました。通常は大学院は4年かかりますが、成果が評価されて3年半で学位をいただくことができました。

その後は神戸大学病院と近隣にある国際がん医療・研究センターを行き来しながら、主に消化器外科でがんの手術を担当し、大学院在籍中にささゆりヘルスクリニックを立ち上げることになったんです。その後、日本ウェルネス再生クリニック(当時はウェルネスビューティークリニック)の副院長を務めるようになり、現在に至ります。

外科医時代に培われた技術で、今に活かされていることは?

外科医として手術経験してきたことから、基本的な外科的処置には自信があります。中でも低侵襲の腹腔鏡手術をしてきた経験は、「傷をいかに小さく、コスメティックに美しく仕上げるか」という意識に繋がっており、外科の現場において、見えない部分の切開であっても可能な限り綺麗に治るよう努めてきました。それは今の美容医療にも直結していると思います。

美容と健康の関係についてどうお考えですか?

美しさというのは、外見だけで決まるものではなく、心身の健康と深く結びついていると感じています。メンタルが安定し、丁寧な生活を送り、バランスの良い食事や適度な運動を習慣にしている方は、服装などに関わらず自然とエネルギーがあり、美しく見えるものです。逆に、睡眠不足や偏った食生活の中でストレスを抱えている方は、痩せていてもどこか不健康に見えてしまいます。

ですから、私は美容医療に携わる中で、レーザーやヒアルロン酸といった外からの治療だけでなく、食事や生活習慣の大切さを開業当時からお伝えしてきました。最近では「インナービューティ」という考え方が広まり、内側から整えてこそ外側の治療も効果を発揮するという考えが主流になりつつあります。実際に、肌の状態が不安定な方には、治療によるリスクを避けるために準備期間を設けたり、栄養を補う治療を先に行ったりするケースも増えています。

前原先生ご自身で気にかけていること

やはり健康あっての美容だと思っています。体力が資本の仕事ですから、体を大切にすることは患者さんに向き合う上で欠かせません。食事では、できるだけ添加物や白砂糖、トランス脂肪酸を避け、無農薬の玄米を取り入れるなど、体に負担をかけない工夫をしています。味付けもシンプルに、素材そのものを活かすように心がけています。また、血糖値の急激な変動を防ぐことも意識しています。

運動も継続しており、週2回のウエイトトレーニングをパーソナルトレーナーに見てもらいながら行っています。仕事の日は難しいこともありますが、オフの日はできるだけ歩くようにし、多いときは2万歩近く歩くこともあります。

こうした日々の積み重ねが、自分自身の健康を守り、ひいては患者さんに信頼していただける治療にもつながっているのだと思っています。

美容医療の中で大切にしていることは?

やはり「自然さ」そして「侵襲の低さ」だと思います。日本の患者様の多くは、他人から見て「整形した」と分かるような変化を望まれてはいません。ご本人が分かる程度に、しかし他人からは「あれ?なんだか最近きれいになった?」くらいの絶妙な仕上がりを求められることが多いですね。

そのためには、「必要以上の施術をしない」ことも大切です。最低限のダウンタイムは必要ですが、過剰な負担を与えることなく、ナチュラルに仕上げる――その加減を見極めることを常に意識しています。

カウンセリングで心掛けていることを教えてください

患者様のお悩みが一つであることは、ほとんどありません。例えば「ほうれい線が気になるから、ここにヒアルロン酸を入れてほしい」といった単純な要望に見えながらも、実際はその裏に、複数の要因や別のお悩みが隠れていることが少なくないです。

ですから私は、まず「何を一番気にされているのか」、そして「最終的にどんなゴールを目指しているのか」を一緒に明確にするようにしています。その上で、原因を医学的に説明し、必要な治療法をご提案します。「ここに注入するだけでは十分な結果は得られません」と正直にお伝えすることもあります。

納得していただいた上で施術を受けていただく――そこを何よりも大切にしています。

再生医療を導入されたきっかけを教えてください

私が再生医療を導入しようと思ったきっかけは、やはり「他のクリニックがやっていないことを提供したい」という思いからでした。クリニックとしての強みを持ちたいという気持ちが大きかったと思います。実際に肌の再生医療は長く取り組んでおり、その魅力や奥深さは、最近になってより理解できるようになってきました。真皮の細胞の働きや、線維芽細胞療法のメリットが科学的にも少しずつ明らかになり、他の製剤との組み合わせによって新しい可能性が広がっていると感じています。

一方で、幹細胞の点滴治療などは、まだ発展途上の領域です。効果や安全性については今後さらに研究が進んでいくと思いますし、私自身も学会や論文を通じて常に情報を取り入れながら、慎重に進めていくべきだと考えています。医療は「時代が追いつく」部分も大きいですから、良い点も課題も見極めながら取り組んでいきたいと思っています。

安全性の面では、お肌の再生医療は比較的安心して受けていただける治療だと感じています。例えば、熱を加えるタイプの美容治療は効果が期待できる反面、色素沈着や火傷といったリスクを伴うことがあります。再生医療にリスクがないわけではありませんが、移植時の注射跡くらいにとどまり、重い副作用はほとんどありません。ゼロではありませんが、安全性が高いというのは大きな利点だと思います。

患者様にとっては、従来の治療に加えて「もうひとつの選択肢」が増えたというイメージでしょうか。美容医療における可能性の引き出しを一つでも増やせることは、私にとっても患者様にとっても意義のあることだと考えています。

クリニックの特徴や目指していることは?

ささゆりヘルスクリニック(泉佐野市)

泉佐野市にある地域密着型の美容クリニックです。保険診療と自由診療の両方を扱うハイブリッド型で、ニキビ治療やシミ治療からエイジングケアまで幅広く対応。ご家族で通う方も多く、男性も女性も、年齢問わず通っていただいています。

大阪市内や東京に行かなくても最新の美容治療を受けられるように工夫していて、価格や施術内容も調整しています。地域の皆さまの「美容と健康のかかりつけ医」として、ご家族全員のウェルビーイングを支えることを目指しています。

日本ウェルネス再生医療クリニック(大阪府梅田)

梅田にある日本ウェルネス再生医療クリニックは、再生医療に力を入れているのが特徴です。肌の再生だけでなく、細胞療法や点滴治療も行っていますので、美容だけでなく健康面でも幅広くカバーしています。

美容は私がメインで担当していて、レーザーやピーリング、ヒアルロン酸から再生医療まで一貫して提供しています。植毛は専門医の山本先生が担当していて、内服から手術、再生医療までまとめてサポートできる体制です。

学会やオンラインセミナーで常に新しい情報を取り入れ、エビデンスに沿った安全な治療を心がけています。患者さんがこれからの人生を前向きに、明るく生きていくお手伝いができればと思っています。

治療を通じて、患者さんの変化を実感したエピソードがあれば教えてください

印象に残っているのは、ニキビ跡で悩んでいた若いお嬢様です。治療を重ねるうちに肌が綺麗になり、明るく前向きになっていかれました。

治療を続けて肌が改善してくると、お母様も一緒に来てくださるようになったのですが、「コンプレックスに悩んでいた娘が明るくなり、本当に感謝している」と言ってくださり、嬉しかったです。その後もご通院くださっていたのですが、ある時お母様に「ついに娘に彼氏ができたの!先生のおかげです」と嬉しそうに話してくださった時には、私自身も胸が熱くなりました。

外科医時代は「無事に歩いて退院してもらうこと」が目標でしたが、今は「これからの人生を明るく楽しんで生きていくためのサポート」をできることがやりがいになっています。

最後に、患者様へメッセージをお願いいたします

「綺麗になりたいけれど、何をしたらいい分からない」という方もたくさんいらっしゃいます。そんな時は、どうぞ気軽に相談にいらしてください。必要最低限で適切な治療をご提案し、皆様の美容と健康を一緒に支えていければと思っています。

医療機関の基本情報

ささゆりヘルスクリニック

施設名
医療法人前幸会 ささゆりヘルスクリニック
診療科目
美容皮膚科、美容外科
院長
前原 律子
電話番号
072-458-7200
住所

〒98-0012
大阪府泉佐野市高松東1丁目10−37 泉佐野センタービル 1F

公式サイト
https://sasayuri-beauty.jp/

日本ウェルネス再生クリニック

施設名
医療法人 仁由会 日本ウェルネス再生クリニック
診療科目
美容外科、美容皮膚科
院長
山本 一仁
理事/副院長
前原 律子
電話番号
0120-487-425
住所

〒530-0057
大阪府大阪市北区曽根崎2-15-29 ADビル梅田 9F

公式サイト
https://wbc-saisei.com/

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