白金坂の上診療所

そうですね。「ちょっと縫っておいて」とか、そういうのでもニュアンスで形成の医師同士だと話が繋がります。どういう切り方をするとか、その「ちょっと」がどういう「ちょっと」なのか、なんとなくお互いに分かるので。

北條先生のYouTube動画を見て、“美容と治療”のお話がとても腑に落ちたんです。

ヒアルロン酸を入れたり、鼻を高くしたり、瞼を二重にしたりという施術も行いますが、これは「美容」です。それに対し、肌の再生医療は「治療」である。これは、やりたいなと思いました。

私は他の美容皮膚科での診療もしており、そちらではマシンを駆使したり注入治療をしています。しかし、こういった治療には限界があります。

患者様自身の肌の力や、持っているもの…細胞の数を増やせる肌の再生医療は、ぜひ取り入れたいなと思いました。

若返りというよりは、元の状態に戻してあげる「治療」ということです。

僕ら形成外科医として、その患者様を見たときに何がベストかということをやっぱり考えます。患者様が何を望んでいるかというのが一番の基本ですし、パッと見て「ここを直したら良いかな」というのは色々ありますが、患者様には必ずどこか気になっている部位があります。そのため、いかに他が良くなっても、患者様自身が気になっている部分がそのままだと、満足には繋がりません。

何がベストか、というのは難しいですが、患者様の要望も叶えつつ、場合によっては僕らが取捨選択していくことが「治療」だと考えます。

仕事はアンチエイジングですが、“モノ”はエイジングしているものが好きなんです（笑）。

古民家や古い建物などを再生するのが好きなんです。白金坂の上診療所の内装は、梁・扉や柱、家具なども再利用した古材を使用しています。

クリニックって「白い」イメージがあるじゃないですか。患者さんは、圧倒的に待ち時間が長いし、どうしてもお待たせしてしまうことがあるので、そこを少しでも変えたい（心地よく過ごしてもらいたい）という思いを込めています。