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丸山 直樹 先生
銀座マイアミ美容外科 院長
昭和大学藤が丘病院 形成外科 兼任講師
日本形成外科学会(専門医)
日本美容外科学会(JSAPS / JSAS)
昭和大学医学部卒業。聖隷浜松病院、昭和大学形成外科勤務を経て、昭和大学藤が丘病院形成外科講師に。
大手美容外科入職し、翌年同クリニック統括院長に就任。2017年銀座マイアミ美容外科開院。
2018年医療法人社団形星会理事長就任。2019年銀座マイアミ美容外科SALONE開院。多くの形成外科専門医の指導にあたる。
銀座マイアミ美容外科
株式会社セルバンクは特定細胞加工物製造事業者として、再生医療の普及活動を行なっており、その一環として関連する医療・美容情報につきましても発信しております。
シリコンバッグによる豊胸術は今でもメジャーな豊胸術の一つです。
1回で確実にサイズアップをはかりたいかたや、極端に大きなバストを作成したいかた、脂肪吸引をしたくないかたや脂肪がとれないかたに適応となる方法です。
2019年、米国アラガン社のシリコンバッグの製品の一部が悪性リンパ腫の原因となったため、自主回収がなされた事件は記憶に新しく、シリコンバックの安全面に対する懸念が世間一般に広がりました。
しかし、シリコンバッグはアラガン社意外にも製造しているメーカーはあり、それらのシリコンバッグは悪性リンパ腫の原因になっていないことから現在でも安全性の高いシリコンバッグは入手可能です。
ここでは、シリコンバッグによる豊胸の詳細を解説したいと思います。
- Contents
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- 自然なバストの条件
- 時代と共に進化しているシリコンバッグ
- 内容物の特徴の比較
- 選べる豊胸バッグの種類
- シリコンバッグ豊胸手術の概要
- シリコンバッグ豊胸手術のメリット
- シリコンバッグ豊胸手術のデメリット
- こんな人におススメ
- 手術の流れ
- ダウンタイム
- 術後のアフターケアについて
- ビフォーアフター
- よくある質問
自然なバストの条件
シリコンバッグ豊胸で大切なのは、いかに違和感がなく自然なバストになるか、挿入後も安全であるかということです。
体のサイズに対する、乳房のサイズのバランスを適正な範囲内で調節することが、自然な仕上がりと挿入後の安全性にはとても大切です。
自然な大きさ
ご自身の体のサイズ、具体的にいうと胸郭の横幅に対して大きすぎるシリコンバッグは、自然な乳房を作成するという観点からはお勧めできません。
大きすぎるサイズのシリコンバッグをいれると、胸郭をはみ出して両サイドにシリコンのシルエットが見えてしまいますし、デコルテのところにぽっこりシリコンの山が浮き出て、いかにも異物が入っているというような形になり美しくありません。
また、無理なサイズのシリコンバッグは肋骨や肋軟骨を歪めてしまうということもあります。
健康被害を生じないためにも、医師にきちんと採寸してもらい、体のサイズにあったシリコンバッグのサイズを選択してもらう必要があります。
形
シリコンバッグは、大きくラウンドタイプとアナトミカルタイプに分かれます。
それぞれのタイプで乳房の形の仕上がり具合が変わります。
ラウンドタイプというのは、ちょうど肉まんの様な形で半球形です。
このタイプのシリコンバッグはデコルテにボリュームを出しやすいです。
お椀型の胸にしたい方にも合っています。
アナトミカルタイプというのは、滴を真ん中で割ったような形になっており、横から見るとデコルテの方は薄くて、下の方が太いという形です。
デコルテは盛り上げず、バストトップが一番盛り上がり、下乳にもボリュームを出したいかたに向いています。
さらに近年では、形としてはラウンドタイプですが、立位で重力の影響を受けて形がかわりアナトミカルのような形に変化するタイプのシリコンバッグも登場しました。
より自然な動きのある乳房を作りたい方にはこのタイプが向いています。
触り心地
シリコンバッグ豊胸をした後の、胸の触り心地が自然かどうかというと、個人差があります。
瘢痕拘縮という状態が起こっていないという前提で、皮下脂肪が多い人は柔らかく、本当の胸に近い触り心地ですが、皮下脂肪が少ないかたの場合は通常の乳房よりも硬い感じがします。
触り心地を自然な感じに近づけるには、まずは体のサイズにあったバッグを入れる。
脂肪が少ない方には脂肪注入などの処置の追加をするといった工夫が必要です。
また、従来のシリコンバッグよりも柔らかい質感の製品も開発されていますので、そのような製品の使用も検討しても良いかと思います。
安全性
安全にシリコンバッグ豊胸をするためには、サイズを無理しない、挿入箇所を適正な箇所にする、清潔な手術操作をする、出血を最小限にする配慮などをした上で
シリコンバッグ豊胸を行えば良いでしょう。
これらは全て、医師の責任ということになります。
また、製品そのものの安全性を担保するために、メーカーとしても破損しづらい構造のバッグを設計したり、万が一破損してしまっても内容のシリコンゲルが流出しないような工夫をしたりしています。
また、近年問題となった悪性リンパ腫の原因となったシリコンバッグは現在メーカーにより自主回収が行われています。
シリコンバッグ豊胸を受けた後には、必ず手術を受けたクリニックで
定期的なフォローアップを受けていただくようにするとさらに安全性は高まるものと思います。
手術後の持続性
シリコンバッグそのものは、体に吸収されませんので、取り出さない限り一生涯体のなかに入ったままとなり、ボリュームとしてはずっと持続するということになります。
しかし、形の持続性というとそうはいきません。
常に、重力によって胸は垂れる方向に引っ張られていますので、適切な下着を選択し、ナイトブラの着用を含め通常の乳房と同じようなケアを怠ると、胸が早く垂れてしまいます。
また、そのようなケアをしていたとしても年齢と共に胸は老化しますので
壮年期から老年期にかけて形が崩れてしまうことは避けられません。
費用対効果
クリニックによって値段設定が異なりますので単純に費用対効果ということは言えないのですが、費用に対するサイズアップ(下着のカップ数の上昇)の効果ということでお話しすると、大きなサイズにするほど費用対効果は高くなるものと思います。
具体的には2カップ以上のサイズアップをしようと思った場合の費用対効果は
脂肪豊胸やヒアルロン酸豊胸に比べて高いものと思われます。
時代と共に進化しているシリコンバッグ
従来のシリコンバッグ豊胸
シリコンバッグが開発された当初はスムース、ラウンドといって、表面がツルツルしていて半球形の形が主流でした。
そのようなバッグは、手術の際に自然な胸を作成するために
バッグをいれるスペース(ポケット)を作る際に工夫が必要でした。
多くは、ポケットをかなり広めに作って、中でシリコンが動くように作ることで動きのある胸を作ったり瘢痕拘縮を予防したりしていました。
したがって、手術後に痛む範囲も広くダウンタイムの痛みが強いものでした。
また、サイズもそれほど多様にあるわけではなく、バッグが破れやすかったり、破れると中のシリコンゲルが流れ出したりといったトラブルも多いものでした。
その後、年々改良されていきました。
最新のシリコンバッグ豊胸
最新のシリコンバッグでは、形やバッグ表面の処理にも工夫がなされていて、従来のものよりもオーダーメイドに近いような豊胸が可能になってきました。
また、従来のバッグの課題であった破損に対する強化策もとられるようになり、丈夫になりました。
また、表面の加工の進化により、瘢痕拘縮で胸が変形するリスクも低減されました。
粘度が高くて、形の復旧能力の高いコヒーシブシリコンという素材を使用するようになり
破損時もシリコンゲルが流れ出さなくなりましたし、会社によってはゲルの工夫によって寝ると流れて立つと形が定まるような製品も発売されています。
さらに、近年ではとても柔らかい素材を採用して触り心地が本物の乳房に近いような製品も発売されています。
特徴1:細かなサイズ指定やバストのデザインを決められる
以前は、シリコンバッグには主に西洋人のサイズを基本に作られていて、アジア人の体格にあったサイズのラインナップがないといった状況が続いていましたが、最近では、アジア人向けのモデルももちろん作成されていますし、さらにバストの幅、高さ、突出量を細かく指定できるようになりました。
痩せた方でも、体格の良い方でも、それぞれのかたに適合したシリコンバッグを選択できるようになっています。
特徴2:シリコンバッグの安全性の向上
シリコンバッグの安全性は2つの面から改善されてきています。
シリコンバッグは、シリコンゲルとエンベロープからできています。
おまんじゅう(薄皮まんじゅう)を想像してみてください。
中のアンコがシリコンゲル、皮がエンベロープと呼ばれる部分です。
シリコンゲルを工夫することで、万が一破損した際の安全性が高まります。
つまり、ゲルがトロトロすぎると破れた時に乳房の組織に流れ入ってしまって、炎症や感染、変形の原因になります。
開発当初は破れると出てしまうようなシリコンでしたが、現在では粘性と形の復原力の高いコヒーシブシリコンになったことで、万が一破れたとしてもゲルがバッグ内に留まります。
また、皮の部分に当たるエンベロープの工夫もなされていて、とても薄い膜でできているのですが何層にも重なっていて容易に破れないような製品が近年では多いです。
特徴3:シリコンと脂肪注入でハイブリッド豊胸
シリコンバッグによる豊胸と、脂肪注入を組み合わせることで、より自然な胸に形成できます。
特に痩せている方や、大きなバッグを入れたい方にはお勧めの方法です。
痩せている方の場合は、どうしてもシリコンの縁が目立ってしまう傾向にあります。
デコルテ部分や脇乳の部分にシリコンのシルエットが浮き出てしまうのです。
そのような場合に、デコルテ部分や脇乳部分に脂肪注入をすることで
シリコンの縁をカバーして目立たなくすることもできます。
また、目標とするサイズにするために、体のサイズに対して大きすぎるバッグを入れないといけないような方に関しては、目標よりも小さなサイズのバッグに変更して、不足分を脂肪で補うという考え方もありますし、実際に大きなバッグをいれたとしても痩せた方と同様、シリコンの縁を脂肪で覆って目立ちづらくするということもできます。
内容物の特徴の比較
ここでは、バッグの内容物の比較の表を用いて説明したいと思います。
どのバッグも適切に入っていれば寿命は20年くらいはあるかと思います。
現在主流のコヒーシブシリコンは破れても安全な反面、やや触り心地が硬く不自然ですし、ハイドロジェルはとても柔らかくて自然な触り心地である反面、痩せている人では皮膚表面が波打ったような変形になりやすい懸念があります。
それぞれのメリットデメリットを見極めた上で選択をする必要があります。
また、現在では、生理食塩水バッグや普通のシリコンバッグはほとんど取り扱われていません。
日本国内で使用できる内容物の種類
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生理食塩水 |
シリコン |
コヒーシヴシリコン |
ハイドロジェル |
特徴 |
とにかく柔らかい |
形を作りやすい |
硬さがある |
柔らかい |
メリット |
触り心地が自然 |
サイズアップが用意 |
破れても安全 |
自然な触り心地 |
デメリット |
衝撃に弱い |
破れると流れる |
やや不自然な硬さ |
拘縮したときになみうちやすい |
寿命 |
20年 |
20年 |
20年 |
20年 |
シリコンバッグの形の種類
シリコンバッグは大きく、ラウンド型とアナトミカル型にわかれます。
また、表面の形状からスムースタイプとテクスチャードタイプに分かれます。
形による触り心地は変わりませんが、表面の形状による差として、スムースタイプはツルツルして動きやすい感じ、テクスチャードタイプは組織とくっついて動かず硬い感じがします。
|
ラウンド(お椀型) |
アナトミカル(涙の滴型) |
表面形状 |
スムース、テクスチャード両方あり |
アナトミカル(涙の滴型) |
メリット |
デコルテに盛りやすい、スムースでは動きを出しやすい。 |
下乳やバストトップのボリュームを自然に出しやすい。
|
デメリット |
大きいものを入れると不自然になりやすい。
スムースではポケットの作成を工夫しないと拘縮しやすい。
|
寝ても起きても乳房の位置が定まったままになりやすい。 |
選べる豊胸バッグの種類
現在では様々な会社からシリコンバッグが販売されています。
会社ごとに創意工夫がなされています。
ご自身のニーズにあったバッグを選択すると良いと思います。
日本で流通しているシリコンバッグでよく美容外科で取り扱われている製品を解説します。
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メンター |
モティバ |
ベラジェル |
特徴 |
老舗の一つ。テクスチャードタイプでも悪性リンパ腫の原因になっていない。 |
エルゴノミクスというシリーズは寝ると流れて立つと形ができるという特徴がある |
触り心地がとてもやわらかい。 |
メリット |
ゲルの品質が高い |
アジア人向けのサイズが豊富 |
触り心地重視のかたにむいている。 |
シリコンインプラントはアラガン社、メンター社の2大巨頭がありますが、アラガン社は保険診療に傾いています。
また、テクスチャードタイプのシリコンから悪性リンパ腫の報告があり、美容外科では取り扱いづらいです。
メンター社も代理店がないためあまり流通していないのが実情です。
現在、美容外科では、モティバが主流になっていいます。
モティバを作成した技術者がアラガン、メンターの元社員というのも
多くの美容外科医院が取り入れている理由の一つと思われます。
一人一人に合わせたオーダーメイドのシリコンバッグ
最近では、アジア人向けのラインナップをもつシリコンインプラントの会社が出てきており、サイズも豊富なので、ほとんどオーダーメイドに近い治療が可能になってきています。
また、ベクトラシステムを持った美容外科であれば、手術前の乳房の状態をスキャンして、どの会社のどのシリコンをいれたらどのような胸になるかということをシミュレーションできるので、さらにオーダーメイド医療に近づいていると言えます。
男性もシリコンバッグ豊胸でバストのサイズアップ
男性は、皮膚が女性よりも厚くて伸びが悪いので、シリコンバッグによる豊胸が適しています。
胸郭も大きいので大きなバッグの挿入もしやすいです。
通常の体格の男性であれば、300mlくらいの大きなサイズのシリコンバッグでも、問題なく入ることが多いです。
脂肪注入などの方法で谷間ができるほどの豊胸をすることは男性においては難しいので、確実に豊胸できるシリコンバッグによるバストアップ法がとても適しています。
シリコンバッグ豊胸手術の概要
- 手術時間
- 45分から60分
- 麻酔
- 静脈麻酔で可能
- 傷跡
- 脇の下のシワに合わせて3から4cm、幅1mmの傷
- ダウンタイム
- 1週間から2週間程度
- シャワー
- 翌日から可能
- 入浴
- 半身浴なら翌日から可能、抜糸後は肩まで使って大丈夫
- 治療の概要
- 脇の下の切開から、シリコンバッグをおさめるための空間を作成します。専用の剥離棒という器具を用いて作成して、バッグを入れます。生クリーム搾り器のような装置にバッグを入れて、絞り出すように挿入する方法もあり、そのような装置を使用することで小さな傷から大きなバッグを入れることもできます。傷を縫い合わせて、包帯で固定して手術終了です。1週間後に抜糸をして手術後2週間後から馴染ませるためのマッサージをします。自己マッサージは3ヶ月から半年は継続します。
- 安全性
- 適切な操作の手術をしている限り安全です。
- 副作用
- 痛みは3から4日は痛み止めを飲まないといけません。1週間は痛みのためにあまり胸を張れません。内出血は2週間くらい出ることがあります。まれに感染症を起こして傷が化膿することがあり、最悪の場合シリコンバッグを抜かないと治らないこともあります。瘢痕拘縮が強く起こると、胸が変形することもあります。
- 持続性
- 永久的ですが、加齢とともに修正や除去が必要になることもあります。
- 料金
- 静脈麻酔込みで80万円(税抜き)
手術自体は単純な手術ですので、基本的には安全に行うことができます。
術者が未熟だったり注意力が散漫だったりすると、剥離するときに胸郭を傷つけて気胸を起こしてしまうこともあるので、手術は熟練した医師に任せるべきです。
また、手術も大切ですが、同様にシリコンバッグのサイズや形の選択も重要ですので、医師にきちんと胸部を計測していただいて、できればシミュレーションもできるクリニックに依頼する方が望ましいと思います。
手術前に、具体的に希望を医師に伝えて、双方でイメージを共有できると良いですね。
シリコンバッグ豊胸手術のメリット
シリコンインプラント豊胸手術では、次の3点のメリットが期待できます。
メリット1:一度に2カップ以上大幅にサイズアップ出来る
シリコンバッグは、1回の施術でカップ数をあげやすいという特徴があります。
2カップ以上のバストアップも1回の手術で可能です。
特に脂肪がなかなか取れない方や、男性または皮膚の伸びづらい方でも問題なくバストアップできます。
脂肪やヒアルロン酸注入では、皮膚を伸ばして行くことはできませんが、シリコンバッグ豊胸では皮膚を引き伸ばして乳房を増大できる点が最大のメリットです。
メリット2:コストパフォーマンスが良い場合がある
大きなバストにしたい方にはコスパがいいです。
1回の施術で確実に大きくできるので、2カップ以上を絶対にあげたいかたの場合は、脂肪注入やヒアルロン酸などをいれるよりはコスパが良いです。
ただし、1カップ程度で良いような場合は、当院の場合にはバレない豊胸というメニューを1回する方がコストパフォーマンスに優れます。
メリット3:いつまでもボリュームのあるバストでいられる
シリコンインプラントは、体格が痩せても大きさは保たれたままです。
脂肪豊胸では、体重が落ちると胸は小さくなって、体重が戻ると手術後の大きさに戻るといったように変化します。
また、ヒアルロン酸豊胸では、注入後時間経過とともに大きさが小さくなっていきます。
そのようなことがシリコンバッグ豊胸には無いので、それがメリットと言えます。
シリコンバッグ豊胸手術のデメリット
一方で、3点のデメリットがあります。
それぞれのデメリットをくわしく見ていきましょう。
デメリット1:術後の痛みがある
各種豊胸術の中で、手術後の痛みは一番あります。
3日程度は寝返りをうつのもしんどいので、痛み止めを飲んでいただく必要があります。
大きなバックであればあるほど、剥離範囲(剥がす範囲)が広くなるので痛みが増す傾向にあります。
それでも、痛み止めさえ飲めば問題なくなるレベルですので、寝込んでしまうような痛みになることはまれです。
デメリット2:シリコンバッグの寿命がある
現在のバッグは品質が向上しているので、バッグ自体が壊れるということはまず無いのですが、人体の老化によって形のバランスが崩れてきますので、その意味で寿命があります。
20年くらい経過したら何らかの手直しをしないときれいな形が保てないように思います。
また、老年期になったら確実に実際の胸との差がでてきて不自然な感じになってきますので、その時点でシリコンを抜去するかたも少なくありません。
デメリット3:不自然な仕上がりになることもある
シリコンバッグ豊胸は、比較的肉付きが良い方に、適正なサイズで挿入した場合、自然な仕上がりになるのですが、不自然になることもあります。
こんな人におススメ
シリコン豊胸手術はこのような人におすすめ出来る豊胸手術です。
- 一気ににサイズアップしたい
- 胸を大きく美しい形にしたい
- 思った通りのバストの大きさにしたい方
- 年を取ってもいつまでもボリュームのあるバストでいたい方
シリコンバッグ豊胸は何と入ってもサイズアップを目指している方には最適です。
デコルテにボリュームを出したり、下乳に出したり、トップを高くしたり、最近のシリコンバッグには色々なサイズがありますので、医師に希望を詳しく伝えるといいと思います。
採寸して適切なバッグの選択をしてもらいましょう。
手術の流れ
シリコンバッグ豊胸は、豊胸術の中では比較的侵襲が大きな手術なので、患者さんのなかには色々と不安に思う方が多いように思います。
こちらでは、手術の主な流れを解説することで皆さんが安心して手術に臨んでいただけるようにしたいと思っています。
以下に、手術当日の流れをお伝えします。
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チェックイン
患者様がクリニックに到着します。手術予定を決める時に説明用紙に来院時間を記載させていただきますのでその時間におこしください。
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着替え
手術着に着替えます。使い捨ての下着をつけていただきます。
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お支払い手続き
- ・当院では、前金制度をしておらず、手術当日にお支払いいただき手術をいたします。
- ・手術の最終的なお話を医師からいたします。その後、同意書にサインをいただきます。
(チェックインからお支払い手続き完了まで約30分)
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デザイン
バックをいれる空間をどの範囲に設定するかをマジックペンでデザインします。
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手術(約60分)
- ・手術箇所を消毒します。
- ・点滴をして、眠る薬剤で完全に寝ます。
- ・さらに局所麻酔を追加して、手術をいたします。
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リカバリー(約30分~1時間)
- ・手術箇所に包帯を巻きます。
- ・休憩室のベッドでお休みいただきます。
- ・休憩は30分から1時間程度です。歩いて帰宅できます。
クリニックによっても異なると思いますが、銀座マイアミ美容外科では、ドレーン(血を外に出すための管)は基本的にはいれません。なるべく出血をしないように工夫した手術をしておりますのでドレーンが必要ないことが多いです。
包帯で胸にさらしを巻くように圧迫した状態で帰宅していただきます。
ブラトップのキャミソールなどで来院されることをお勧めします。
ダウンタイム
痛み
3日から4日程度、内服の痛み止めが必要です。寝返りを打つ時や姿勢を変化させる時に痛みがあります。
デスクワークは翌日から問題なくできますが、力仕事は1週間くらいは辛いのでは無いでしょうか。
クリニックからは十分量の痛み止めをお渡しいたしますが、痛みに弱い方には座薬の処方や、多めに鎮痛薬をお渡しすることもできますのでその際は医師にお申し出ください。
腫れむくみ
1週間程度、乳房が腫れてむくみます。最初の1週間を超えると、急激に楽になってきます。
2週間くらいしたらむくみ感はほとんど無くなります。
内出血
両胸に内出血の青あざが出ることがあります。
青あざは平均的に2週間くらいで引きます。
平均で2週間なので、3週間くらい青あざが残っているかたもいれば、1週間くらいで完全に消えてしまうかたもおられます。
青あざは3日くらい紫ですが、次第に茶色くなって黄色くなって消えていきます。
術後のアフターケアについて
従来のシリコンバッグ豊胸に比べて、最近のシリコンバッグは表面の加工技術が発達しているため、アフターケアが楽になっています。
それでも必要なケアはありますので、それらをこちらでは解説いたします。
術後当日~3日後
この時期は、痛みのマネージメントと、出血に対する対策が必要な時期です。
痛み止めは我慢せず飲んでいただいた方がいいです。
飲酒や極端に血圧が上がるようなこと、運動、入浴で温まったりすることは控えましょう。
なるべく、安静にした方がいいですが、デスクワークであれば可能です。
さらしを巻くように、圧迫包帯を胸に巻きます。
その上からブラトップのキャミソールをつけておくと良いでしょう。
シャワー浴は手術翌日から可能です。
術後4日後~一週間後
だんだんと傷も楽に、落ち着いてきます。
この時期は、日に日に症状が改善してゆきます。
軽いウォーキングくらいだったらできる時期です。
下着はスポーツブラにすることもできます。
1週間~1ヶ月後
手術後1週間で抜糸をします。
抜糸をしたら、湯船に肩まで浸かることもできます。
手術後2週間したらバストマッサージの指導をします。
ご自身でマッサージするようにしましょう。
最近のバッグはマッサージ不要と言われていますが、それでもしておいた方が質感が良くなります。
1ヶ月後~3ヶ月後
激しい運動をしても問題のない時期です。
日常生活の制限はありません。
バストマッサージに関しては、手術後3ヶ月くらいまでしておくと良いと思います。
3ヶ月後~以降数年
マッサージは必要なくなります。
日常生活の制限も特にありません。
交通事故でぶつけるくらいの強い衝撃がない限りバッグは壊れることはありません。
乳がん検診も通常通りできます。
マンモグラフィーはできませんので、その点だけは注意が必要です。