概要
真皮線維芽細胞という名の肌細胞の機能は、簡単に言うと「皮膚の生産工場」です。
「真皮線維芽細胞」とは私たちの肌を構成している細胞の1種で、最近では「肌細胞」とも言われたりしています。ここではこの肌細胞がどんな細胞なのか、どのような機能を持つのか、そしてこの肌細胞を用いた「肌の再生医療」について、わかりやすく説明させて頂きます。
まず私たちの肌は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層に分けられています。
表皮
目に見える部分の層で外的刺激から肌を守ってくれています。この層の構成は90%以上を「ケラチノサイト」と呼ばれる細胞で占められており、約1ヶ月の周期で、新しいケラチノサイトを生み出しては角質となって剥がれ落ちるという表皮の新陳代謝を行ってくれています。
真皮
表皮の内側にある真皮は肌組織の大部分を占めており、名前の通り真の皮膚ですが、ここで真皮線維芽細胞は活動を行っています。この層ではコラーゲンやエラスチンというタンパク質の線維が張り巡らされており、その間をヒアルロン酸などの物質によって埋められています。この構造により、肌のハリや弾力が生まれているのです。
皮下組織
真皮の下にある層の皮下組織は脂肪を多く含み、皮下脂肪組織とも言われています。血管・神経・汗腺などの保護をする他、体温維持、外的衝撃の緩衝材としての役割も果たします。