治療できる部位
目の下のクマとは?肌の再生医療での「目の下のクマ」の治療
「目の下のクマ」とは
「目の下のクマ」とは、目の下まぶたの周辺がくすんだり、影になったりして色が濃くなった状態のことをいいます。目の下にクマがあると、不健康に見えたり、不機嫌そうに見えるなど見た目に大きな影響を与えます。
このページでは「目の下のクマ」について、医学的な話も交えつつ、徹底的に解説していきます。
「茶クマ、青クマ、黒クマ」などの分類に医科学的根拠はない
目の下のクマについてネットで調べると、数々の情報が出てきます。茶クマ、青クマ、黒クマなど、様々な分類をされていますが、実はこういった分類には医学的な根拠はありません。
目の下のクマと呼ばれる症状は、実は多彩な症状の総称なのです。そもそも「目の下のクマ」という医学用語もありません。
「目の下のクマ」ができる原因
ひとくくりに目の下のクマと言っても、症状の表れ方やその原因には様々なものがあります。
- 皮膚が薄く、血管が透けて見えている
- 目の下に太田母斑(おおたぼはん)がある
- 色素沈着
- 加齢によりヘルニアを起こした眼窩内脂肪
上記のような原因の他にも、主観による様相の違いを「目の下のクマ」と表現している場合もあります。
年代によって異なる「目の下のクマ」
目の下のクマと呼ばれるものは、その年代によって症状や原因が異なる場合も多いです。
若い年代における「目の下のクマ」に多い例
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体の内側からの原因
若い年代の方に多い「目の下のクマ」は、皮膚が薄いことが原因の場合が多いです。下の血管が透けて見える、俗にいう「青クマ」と呼ばれる状態です。
目の下は他の部位よりも皮膚(真皮)が薄く、皮下組織の色素(ヘモグロビン『血の色の色素』やミオグロビン『筋肉の色の色素』)が透けて見えやすい部位です。皮膚が薄いと全体が青白く見えますが、中でも目の下は最も皮膚が薄い箇所のため、青さが強調されるのです。
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あざやホクロを目の下のクマと表現している
太田母斑(おおたぼはん)※1)というあざやホクロが目の下に出来ている場合、それを「目の下のクマ」と表現している場合もあります。
10~20代などの若い年代の方の「目の下のクマ」は、純粋な皮膚の問題であることは比較的少ないのかもしれません。見た目に影響するデリケートな問題ですので、自身の感じ方や他の人と比べた時の少しの違いを「目の下のクマ」だと判断している場合もあるのです。
加齢によって表れる「目の下のクマ」に多い例
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眼輪筋の衰えによるヘルニア(眼窩脂肪ヘルニア)
加齢によってできる目の下のクマは、眼輪筋の衰えによるヘルニア(眼窩脂肪ヘルニア)※2)の場合が多くなります。目の周りの筋肉である眼輪筋(がんりんきん)の衰えと筋膜の緩みによって、眼窩内脂肪(がんかないしぼう)という眼球のまわりにある脂肪が飛び出してしまい、下まぶたが変化してきます。
眼窩内脂肪が飛び出てくると、その下に影ができ、黒ずんで見えるようになります。その状態が「目の下のクマ」となるのです。
ヘルニアには様々な種類がある
ヘルニアと聞くと椎間板ヘルニアなどを連想する方が多いと思いますが、実際には様々な種類があります。
ヘルニアの語源は“脱出”を意味するラテン語の「Hernia」。つまり体内にある臓器や組織が何らかの原因により本来あるべき位置から脱出した状態※3)を指します。
再生医療で改善できる「目の下のクマ」
残念ながら、眼窩脂肪ヘルニアが原因の目の下のクマの場合、コブのように大きく突出しているなど、あまりに大きく形態が変化した場合は肌の再生医療だけでは改善することが難しいです。なぜなら、肌の再生医療は皮膚にハリや弾力性を取り戻させる治療のため、脂肪(眼窩脂肪)に対しては変化を与えることが出来ないからです。
しかし多くの場合、肌の再生医療を受けることで状態を改善させることが可能です。例えば、加齢や乾燥など様々な原因により皮膚が弾力性を失い、眼窩脂肪を支えることができなくなった場合などにおいては、肌の再生医療で皮膚がハリと弾力を取り戻し、ヘルニアの状態となって飛び出した脂肪を抑え込めるようになるからです。
肌の再生医療の治療は、肌のハリの元となる「コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチン」を生み出す“真皮線維芽細胞(しんぴせんいがさいぼう)”を増やす治療です。あなたの体に元々ある細胞を増やして、また戻す。すると、増えた真皮線維芽細胞がコラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを生み出し、お肌のハリや弾力を蘇らせ、みずみずしく若返らせてくれるのです。
再生医療での「目の下のクマ」の治療例
Case.1 42歳女性の症例
- 施術名
- 肌の再生医療(自家培養真皮線維芽細胞移植術)
- 施術の説明
- 患者様より肌細胞を採取、CPC(特定細胞加工物製造事業所)にて培養した肌細胞を患部に移植し、老化症状を改善する治療です。
- 施術の副作用・リスク
- 一般的な医療行為と同程度の副作用(内出血、色素沈着)のほかに、細胞の異常増殖による硬結やしこりの可能性を否定できない。また、線維芽細胞移植による自己免疫疾患の悪化の可能性も否定できない。
- 施術の費用
- 税込687,500円(初回治療総額)
再生医療での「目の下のクマ」の
治療のダウンタイム
肌の再生医療は、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの異物を注入したり、メスを入れる他の美容整形とは異なり、使うのは元々自分の体にある「細胞」と「血液」のみですので、副作用のリスクが極めて低い安全な治療法です。
しかし、細胞の移植には注射針を用いるため、以下のような副作用が生じる場合があります。いずれも、通常は数日程度でよくなります。
- 移植する際の注射による小さな出血
- 小さな内出血、青あざ
- 移植部位の腫れ、赤み
※治療遂行に際し、「麻酔薬・注射液・傷薬」の3剤を必要とします。これらの薬剤によるアレルギー等の反応(副作用)が起こる方もごくまれにいらっしゃいます。これらはあくまで一時的な反応に過ぎません。自分自身の線維芽細胞を移植することに副作用は認められておりません。
再生医療での「目の下のクマ」の
治療の効果について
肌の再生医療で「目の下のクマ」の治療をした場合の効果の現れ方と、持続期間について説明します。
効果の現れ方
肌の再生医療の効果の現れ方は、他の美容医療と比べると非常に緩やかです。
お肌のハリやうるおいを保つ「肌細胞(真皮線維芽細胞)」は、年齢と共に減少していきます。肌の再生医療で肌細胞を増やし、再びお肌に補充すると、肌の働きそのものが活発になり、少しずつお肌が若返ります。徐々に肌の機能が回復していくため、ハリやたるみが改善されるまで約3ヶ月~半年ほどかかります。
効果の持続期間
肌の再生医療は、コラーゲンやヒアルロン酸などを注入する「対症療法」とは異なり、肌の機能そのものを蘇らせる「根本治療」です。そのため、一度肌の再生医療で若返ったお肌は、またその状態から年を重ねることになり、効果は長期的に続いていくと言えます。
※培養し移植した真皮線維芽細胞のターンオーバーはおよそ5~6年です。保湿・UVケアなどのお手入れをしっかりされている方はより効果が持続しています。
※改善効果には個人差はございます。
他の治療法との比較
医療機関・クリニックでの治療法
医療機関やクリニックでできる肌の再生医療以外での目の下のクマの治療法をご紹介します。
レーザーでの治療
太田母斑のようなあざやホクロによる目の下のクマならば、Qスイッチルビーレーザーというレーザーで治療するのが良いでしょう。太田母斑の原因となっている真皮のメラニン色素(メラノサイト)を壊す治療法です。
注入治療
コラーゲン、ヒアルロン酸などの製剤を注入することで目の下のクマを改善する場合もあります。出っ張っている、つまり相対的に見れば凹んでいると考え、突出はそのままにし、逆に凹みを埋めることで高低差を目立たなくする方法です。
即効性がありますが、その効果は数ヶ月~半年ほどで吸収され、薄れてしまうため、定期的な治療が必要です。また、ヒアルロン酸注射においては皮膚の薄い部分へ注入した場合、青白く浮き出てしまう場合もあることを知っておくと良いでしょう。
また、自身の脂肪を大腿(太もも)などから取り、相対的にみて凹んでいる個所に脂肪を注入する方法もあります。脂肪で窪みを埋めることで平らにし、突出による目の下のクマを目立たなくします。
手術療法
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脱脂術(経結膜脱脂)
眼輪筋の衰えと筋膜の緩みで飛び出した眼窩内脂肪を切除し、取り除く方法です。飛び出て目立つ脂肪をそのものを無くすことで、突出による目の下のクマを目立たなくします。
まぶたの裏を切開する「経結膜脱脂※4)」と呼ばれる方法と、下眼瞼(まつ毛の下)の皮膚を切開する方法がありますが、近年は表面に傷跡の残らない経結膜脱脂が主流です。
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裏ハムラ法
飛び出た脂肪を取り除くのではなく、飛び出たことで相対的に凹んでいる状態となった箇所へ、脂肪を移動させる手法です。この時、脂肪に分布する血管ごと移動させ、固定します。
参考
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