治療できる部位

「ゴルゴ線(ゴルゴライン)」とは?肌の再生医療での治療について

株式会社セルバンクは特定細胞加工物製造事業者として、再生医療の普及活動を行なっており、その一環として関連する医療・美容情報につきましても発信しております。
Contents
  1. ゴルゴ線(ゴルゴライン)とは?
  2. ゴルゴ線が出来る原因
  3. ゴルゴ線が表れやすい人の特徴
  4. 再生医療で「ゴルゴ線」の改善ができる仕組み
  5. 再生医療での「ゴルゴ線」の治療の症例写真
  6. 再生医療での「ゴルゴ線」の治療のダウンタイム
  7. 再生医療での「ゴルゴ線」の治療の効果について
  8. セルフケアでゴルゴ線は改善できる?
  9. 他の治療法との比較

ゴルゴ線(ゴルゴライン)とは?

ゴルゴ線と聞いて、どんな線をイメージしましたか?さいとう・たかをさんの作品である、ゴルゴ13の主人公の顔のイメージが浮かんだのではないでしょうか。ゴルゴ13の顔には「目頭から頬にそって深いしわ」が刻まれています。まさに、その線がゴルゴ線です。もちろんゴルゴ線は医学用語ではありませんが、美容医療用語では“mid-cheek-line”と呼ばれています。美容皮膚科、美容外科でも「ゴルゴ線といえばこのしわ」という共通認識はあります。ゴルゴ線がある顔は、ほうれい線がある顔よりもくたびれて老けた印象を受けることも少なくありません。

ゴルゴ線が出来る原因

上唇鼻翼挙筋と上唇挙筋

ゴルゴ線ができる原因には、顔の構造に関わるいくつかの要素が関わっています。さらに、加齢によるお肌のハリや弾力の低下、表情筋などの筋肉の衰えが加わることではっきりとゴルゴ線が見えるようになってしまうのです。

加齢によるハリの不足

加齢によって肌、特に真皮を構成する繊維組織(コラーゲン組織)は減少していきます。真皮の繊維組織とは具体的に以下の3つを指します。

  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン
  • エラスチン

以上のような繊維組織が減少していくと、ゴルゴ線はできやすくなります
肌細胞(真皮線維芽細胞)そのものが減少することで、肌、特に真皮を構成する繊維組織(コラーゲン組織)が減少し、肌の弾力が落ち、たるみが出来、ゴルゴ線を形成するくぼみが出来やすくなってしまうのです。喫煙や睡眠不足など日常的に肌にストレスがある生活を送ってしまうこともゴルゴ線が出来てしまう原因のひとつといえるでしょう。

表情筋・筋膜の衰え

顔の筋肉を日常的にあまり使わないでいると、筋肉が衰えて収縮してしまい、ゴルゴ線が出来やすくなります。最近では、スマホやパソコンを常時使用しているための眼精疲労などもゴルゴ線ができやすい理由でしょう。

顔にある筋肉(表情筋)

  • 目の周りの眼輪筋
  • 上唇鼻翼挙筋
  • 頬から口周りまでの上唇挙筋

このような表情筋が衰えるとゴルゴ線ができやすいもの。人とあまり話さなかったり、マスク生活で無表情になっていると、顔の筋肉を前より動かさなくなりがちです。そのため「顔の表情が乏しくなっている」という人も要注意です。

生まれつきの骨格・皮下脂肪のつき方

ゴルゴ線が目立ちやすい人と、目立ちにくい人がいます。同じ年代の人でも生まれ持った顔の骨格や皮下脂肪のつき方によって、ゴルゴ線の目立ちやすさが関係しています。骨格的には、頬骨が高い人は出にくく、頬骨が平らだとゴルゴ線が出やすい傾向にあります。

ゴルゴ線が表れやすい人の特徴

表情筋・筋膜の衰え

ゴルゴ線ができやすい人は「平たい頬骨」をもっています。平たい頬骨は欧米人に多い特徴であり、日本人は頬骨が張っている人が多いです。そのため日本人はゴルゴ線ができにくいということになりますが、油断はできません。

ゴルゴ線の主な原因は「SMAS筋膜(すますきんまく)の衰え」と「皮下脂肪の変位(ヘルニア)」です。そのためゴルゴ線が現れやすいかどうかは「顔面皮下脂肪の分布」や「骨格のファクター」も大きく関係してきます。

ゴルゴ線ができる位置は、クマができる位置に近い眼輪筋下縁あたりです。生まれつきゴルゴ線がある、という場合もありますが、「皮下脂肪の減少」と「表情筋の衰え」によるしわがゴルゴ線として顔に刻まれてしまうというケースがほとんどです。

そのため必然的に「骨格も皮下脂肪もボリュームが少ない人」がゴルゴ線の現れやすい人、ということになるでしょう。

再生医療で「ゴルゴ線」の改善ができる仕組み

肌の再生医療は、肌のハリの元となる「コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチン」を生み出す“真皮線維芽細胞(しんぴせんいがさいぼう)”を増やす治療です。あなたの体に元々ある細胞を増やして、また戻す。すると、増えた真皮線維芽細胞がコラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを生み出し、お肌のハリや弾力を蘇らせ、みずみずしく若返らせてくれるため、細胞のボリューム不足で起きる肌トラブルの改善に最適です。

組織や細胞がやせ細ったことで現れるゴルゴ線については、細胞そのものの量を増やすことで改善が期待できるでしょう。さらに細胞そのものの個々のポテンシャル・能力を引き上げることができれば、ゴルゴ線の改善により近づくでしょう。

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肌の再生医療でのゴルゴ線治療の特徴

メリット

  • 副作用や失敗のリスクが少ない
  • 細胞保管ができる
  • 年齢制限がない

デメリット

  • 効果を実感するのに3~6ヶ月ほどかかる
  • 費用が高額

ゴルゴ線が気になっている人の多くは、「年を取って気になりだした」「昔は無かったのにこの頃気になりだした」「衰えを感じる」と感じているのではないでしょうか?人によって、老化により皮膚のハリの低下が起き、ゴルゴ線が強調されることもあります。

老化とは、体を構成する細胞そのものの能力の低下(質的低下)と、細胞の数の減少(量的低下)のことを言います。肌の再生医療は、肌細胞を補充し増やすことでシワやたるみなどの老化した肌を修復し、シワやたるみなどの老化現象を抑え肌のハリを取り戻します。肌細胞を移植することで肌そのものが若返る肌の再生医療は、ゴルゴ線の改善の最適解の一つといえるでしょう。

再生医療での「ゴルゴ線」の治療の症例写真

Case.1 50代女性の症例

  • Before

  • After(治療後2年5ヵ月)

施術名
肌の再生医療(自家培養真皮線維芽細胞移植術)
施術の説明
患者様より肌細胞を採取、CPC(特定細胞加工物製造事業所)にて培養した肌細胞を患部に移植し、老化症状を改善する治療です。
施術の副作用・リスク
一般的な医療行為と同程度の副作用(内出血、色素沈着)のほかに、細胞の異常増殖による硬結やしこりの可能性を否定できない。また、線維芽細胞移植による自己免疫疾患の悪化の可能性も否定できない。
施術の費用
税込885,500円(初回治療総額)

再生医療での「ゴルゴ線」の
治療のダウンタイム

肌の再生医療は、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの異物を注入したり、メスを入れる他の美容整形とは異なり、使うのは元々自分の体にある「細胞」と「血液」のみですので、副作用のリスクが極めて低い安全な治療法です。

しかし、細胞の移植には注射針を用いるため、以下のような副作用が生じる場合があります。いずれも、通常は数日程度でよくなります。

  • 移植する際の注射による小さな出血
  • 小さな内出血、青あざ
  • 移植部位の腫れ、赤み

※治療遂行に際し、「麻酔薬・注射液・傷薬」の3剤を必要とします。これらの薬剤によるアレルギー等の反応(副作用)が起こる方もごくまれにいらっしゃいます。これらはあくまで一時的な反応に過ぎません。自分自身の線維芽細胞を移植することに副作用は認められておりません。

再生医療での「ゴルゴ線」の
治療の効果について

肌の再生医療で「ゴルゴ線」の治療をした場合の効果の現れ方と、持続期間について説明します。

効果の現れ方

肌の再生医療の効果の現れ方は、他の美容医療と比べると非常に緩やかです。

お肌のハリやうるおいを保つ「肌細胞(真皮線維芽細胞)」は、年齢と共に減少していきます。肌の再生医療で肌細胞を増やし、再びお肌に補充すると、肌の働きそのものが活発になり、少しずつお肌が若返ります。徐々に肌の機能が回復していくため、ハリやたるみが改善されるまで約3ヶ月~半年ほどかかります。

効果の持続期間

肌の再生医療は、コラーゲンやヒアルロン酸などを注入する「対症療法」とは異なり、肌の機能そのものを蘇らせる「根本治療」です。そのため、一度肌の再生医療で若返ったお肌は、またその状態から年を重ねることになり、効果は長期的に続いていくと言えます。

※培養し移植した真皮線維芽細胞のターンオーバーはおよそ5~6年です。保湿・UVケアなどのお手入れをしっかりされている方はより効果が持続しています。

※改善効果には個人差はございます。

セルフケアでゴルゴ線は改善できる?

顔がくたびれた印象になってしまうゴルゴ線ですが、なんとかセルフケアで改善できないものでしょうか。日々の生活習慣を少しだけ見直すだけでも、ゴルゴ線を改善する流れをつくれるかもしれません。それではセルフケアでできることをひとつずつ考えていきましょう。

ゴルゴ線と表情筋トレーニング

表情筋トレーニングには血流の改善効果があるため、若々しい印象を取り戻すためには役立つかもしれません。しかし、医学的には「表情筋はトレーニングしても鍛えることができない筋肉」とされています。

表情筋の衰えが気になるからといってトレーニングをしても、ゴルゴ線を改善できるとは限りません。それどころか、表情筋トレーニングをやりすぎると、新たなシワを作ってしまうおそれさえあります。

表情筋トレーニングを行うならば、ゴルゴ線の改善ではなく、あくまでも「表情を豊かにしてより一層魅力を引き出す」ことを目的とすることをおすすめします。

ゴルゴ線が出来ないような日々のケア

日々のケアを見直すことで、ゴルゴ線の進行を防ぐことはできるのでしょうか。
ゴルゴ線が表れる原因にはお肌の老化が深く関わっています。日々のケアでお肌の老化をどれだけコントロールできるかは、ゴルゴ線の予防にも大事な課題です。

スキンケア

スキンケアにおいて重要なことは「保湿」と「UVケア」です。保湿とUVケアで肌細胞(真皮線維芽細胞)を守ることが、ゴルゴ線をはじめとする様々な肌トラブルの改善につながります。

保湿のためのスキンケア商品で、ヒアルロン酸入りのものを選ぶと、うるおいのベールをまとったような肌になれるでしょう。しかし、実は高い保水力があるヒアルロン酸でも、ゴルゴ線を完全に防ぐことはできません。化粧品は、お肌の表皮までしか浸透しないと法律で決まっています。また、表皮に関しても塗った瞬間は潤いますが、時間が経つとまた乾燥してしまいます。潤いを蓄積させておけるだけの、肌細胞の量とポテンシャルが必要になります。

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生活習慣の改善

肌の老化を加速させるのが「睡眠不足」と「喫煙」です。肌細胞のポテンシャルを下げてしまう睡眠不足と喫煙は、ゴルゴ線をできやすくしてしまう原因といえるでしょう。

特に喫煙習慣は、ゴルゴ線だけでなく、たるみ・シワ・クマなどが目立つ、いわゆる「タバコ顔」になる原因になります。禁煙できることが望ましいですが、それに関わらず、タバコ顔を防ぐためにはビタミンCを積極的にとることを心掛けてください。

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他の治療法との比較

美容を目的とした治療法には様々な種類がありますが、肌の再生医療以外にもゴルゴ線の改善に適した治療法はあるのでしょうか?ここでは他の治療法についてそれぞれ比較していきます。

ゴルゴ線に対しての手術的治療

ゴルゴ線の手術的治療は、フェイスリフトと呼ばれる大がかりな手術と、糸などを用いた低侵襲(ていしんしゅう:体に負担が少ない医療)の簡易的な手術があります。

結論から言うと、フェイスリフトも糸を使用した簡易的なフェイスリフトも、ゴルゴ線の改善の治療としてはどちらとも大きな効果は見込めません。もちろん有効な例もあるのですが、ゴルゴ線は年齢や骨格、皮下脂肪のつきかたによって、出たり出なかったりする症状です。どんな医者が行っても同じ効果が出るとか、どんな患者が施術を受けても同じ効果が見込めるといったものではありません。いずれにしても、ゴルゴ線は熟練した医師によるカウンセリング、施術が必要な症状ということです。

切る(切開)フェイスリフト※1)

メリット
  • ・効果を実感しやすい
  • ・効果の持続時間が長い
デメリット
  • ・費用が高額
  • ・傷跡が残る可能性がある
  • ・後遺症が出る可能性がある

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糸を使用した簡易的な手術(糸リフト・スレッドリフト)

メリット
  • ・費用の負担が少ない
  • ・低侵襲(ていしんしゅう:体に負担が少ない医療)
デメリット
  • ・効果を実感しにくい
  • ・持続期間は1か月以内
  • ・効果を持続させるには再施術が必要

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ゴルゴ線に対してのレーザー治療

レーザー治療とは、皮膚(肌)にアプローチするものです。人の顔が老けてみえてしまうようになるのは、皮膚はもちろん、皮下脂肪や表情筋、筋膜の衰えが原因であることが多いでしょう。しかしレーザー治療では、皮膚(肌)にしかアプローチできません。

そのため改善が見込めないケースもありますので、注意が必要です。

レーザー治療では改善に必要な深さまでレーザーが届かないという観点から、レーザー治療によるゴルゴ線の治療には慎重になった方がいいでしょう。

レーザー治療※2)

メリット
  • ・ダウンタイムが比較的短い
  • ・皮膚のトラブル(たるみ・しみ・脱毛・毛穴の開き)に幅広く対応できる
デメリット
  • ・色素沈着を起こす可能性がある
  • ・アフターケアが必要

ゴルゴラインのヒアルロン酸、ボトックスなどの注入療法

ヒアルロン酸※3)、コラーゲン

ヒアルロン酸、コラーゲンなどの製剤を注入し、凹んだ部分を膨らませて目立たなくする治療法は、ゴルゴ線に対しても有効な例があると考えられます。ただし、ゴルゴ線が出来る原因が「表情筋と皮膚に生じた何らかの癒着」の場合は、その癒着部分を単純に膨らませるヒアルロン酸などの注入法は効果が出ないばかりではなく、かえってゴルゴ線が目立つという結果になりかねないので、注意が必要です。

メリット
  • ・即効性がある
  • ・施術時間が5分ほどと短い
  • ・安全性が高い
デメリット
  • ・施術した医師の技術によって仕上がりに差が出る

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ボトックス※4)

ゴルゴ線が出来てしまう原因から考えると、ボトックスはほとんど効果がないと考えられるでしょう。どこのクリニックでもボトックスによるゴルゴ線の治療は行っていないと推察されます。理由はゴルゴ線ができる原因が、顔面の脂肪の萎縮と下垂であって、表情筋をマヒさせるボトックスの治療は何の効果ももたらさないからです。

メリット
  • ・小顔効果
  • ・片頭痛の改善
  • ・肩こりの改善
  • ・歯ぎしりの改善
  • ・食いしばりの改善
  • ・デコルテラインをきれいにみせる
デメリット
  • ・効果を実感するのは2週間ほどかかる
  • ・たるみが起きる可能性がある
  • ・頭痛や頬こけが起きる可能性がある

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参考

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