美容のナレッジ

【2023年医師監修】プロテインの女性に嬉しい美容効果とは?

北條医師

この先生が監修しました

北條 元治 先生

株式会社セルバンク代表取締役。東海大学医学部非常勤講師。
信州大学附属病院勤務を経てペンシルベニア大学医学部で培養皮膚を研究。帰国後、東海大学にて同研究と熱傷治療に従事。
2004年、細胞保管や再生医療技術支援を行う株式会社セルバンクを設立。2005年、RDクリニック開設に際し、培養皮膚の特許を供与。
著書に『ビックリするほどiPS細胞がわかる本』・『美肌のために必要なこと』他多数。

北條元治のYouTubeチャンネルはこちら

株式会社セルバンクは特定細胞加工物製造事業者として、再生医療の普及活動を行なっており、その一環として関連する医療・美容情報につきましても発信しております。本記事でご紹介している内容にはお取り扱いがないものも含まれますが、肌再生をはじめとする再生医療の専門企業として情報を掲載しております。セルバンク製の細胞を使った再生医療では、顔全体・首・手などの肌のアンチエイジング治療ひざ等の関節の痛み(変形性膝関節症)の治療豊胸・乳房再建などの治療が可能です。
Contents
  1. プロテインについて
  2. 女性にも嬉しいプロテインの効果・メリット
  3. プロテインの安全性
  4. 肌の専門家によるプロテインについてのQ&A
  5. プロテインを飲む際の注意点

プロテインについて

プロテインとは、タンパク質のこと

プロテイン(protein)とは、日本語に訳すと「タンパク質」のことです。

現代の日本において、一般的に「プロテイン」と呼ばれているものは、タンパク質を主成分とした粉末やドリンク状のサプリメントのことです。

タンパク質は、私たちの身体に欠かすことのできない栄養素の一つ

タンパク質は、私たちの身体に欠かすことのできない栄養素の一つであり、人体のおよそ15~20%を占めると言われています。人の身体の約60%は水分であると言われていますが、水分を除くと、残り重量の約半分はタンパク質でできているということです。

タンパク質は、筋肉や臓器、肌、髪、爪などの身体のパーツだけではなく、体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作り、栄養素の運搬を行う大切な役割を担っています。

三大栄養素とは

栄養素には様々なものがありますが、とくに重要な、身体を動かすエネルギー源になる「糖質、タンパク質、脂質」の3つの栄養素をまとめて“三大栄養素(エネルギー産生栄養素)”といいます。

三大栄養素が不足すると、皮膚はカサカサになり、当然のことながら美容にも悪影響を及ぼします。

1日に必要な三大栄養素のうち、糖質と脂質は通常の食事で十分な量を摂取しやすいです。しかし、タンパク質は食品だけで賄おうとすると、糖質や脂質を摂りすぎてしまったり、かなりの量のお肉や魚なども摂らねばならないなど、バランスを取ることが難しいです。そのため、足りない分のタンパク質を手軽に補えるサプリメントとしてのプロテインが活用されています。

プロテインの主な効果

  • 筋肉量の維持・増加
  • 肌質や髪質の向上
  • 集中力・思考力の向上

プロテインで十分な量のタンパク質を摂取できると、上のような効果があります。逆に、タンパク質が不足すると身体で最も大きなパーツである筋肉が減少してしまうだけでなく、皮膚・髪に影響が出たり、骨がもろくなったり、集中力・思考力が低下してしまうということです。

女性に必要な一日のタンパク質の量とは

一日に必要とされるタンパク質の量は、年齢、性別、女性の場合は妊娠・授乳の有無などによっても異なります。

厚生労働省が定める『日本人の食事摂取基準(2020年版)』によると、18歳以上の成人女性に対し、一日に摂取を推奨されるタンパク質の量は50gとされています(妊娠中期以降または授乳中の方は、さらに多くの摂取を推奨されています)。

タンパク質50gを食事で補おうとすると、具体的にどのくらいの量になるのでしょうか。

例えば、ゆで卵だけでタンパク質50gを補うには、なんと7.7個も食べなくてはなりません。納豆だけだとなんと10パックも必要です。

魚・肉類 鮭の切り身 1.9切れ
サラダチキン 2個
魚肉ソーセージ 4.8本
ウインナー 25本
ゆで卵 7.7個
豆類 納豆 10パック
絹ごし豆腐 3.4丁
乳製品 牛乳(コップ1杯210g) 7.2杯
ヨーグルト(100g) 11.6個

このように、かなり意識して食事メニューを考えないと、1日に必要なタンパク質50gを摂取することは極めて難しいことがわかります。

女性にも嬉しいプロテインの効果・メリット

プロテイン=タンパク質の重要性と、食事での十分な量の摂取はなかなか難しい、ということが分かりました。これを踏まえて、サプリメントとしてのプロテインの効果やメリットを解説します。

効率よくタンパク質が摂取できる

プロテインの最大の効果・メリットは、カロリーオーバーにならずに効率よくタンパク質が摂取できることです。

一日に摂取を推奨されているタンパク質の量、成人女性だとおよそ50gを食事だけで摂取しようとすると、ゆで卵だと約7.7個、納豆だとなんと10パックも必要となり、これだけでもかなりの量になります。

もし、焼肉や焼き魚など、通常の食事でも多く取り入れやすい食品でタンパク質を補おうとすると、そこには脂質も豊富に含まれるため、いとも簡単にカロリーオーバーとなってしまいます

低カロリー高タンパクな食品を上手に取り入れて、カロリーオーバーにならないバランスの良い食事を摂ることが理想的ではありますが、それを365日続けるということは現代女性にとっては難しいといえるでしょう。

そこで大変役立つのがプロテインです。プロテインはカロリーが低く作られているものがほとんどですから、食事では賄えないタンパク質のみを必要な量だけ手軽に補うことができるのです。

爪が割れにくくなる

タンパク質が不足していると爪が割れやすくなり、家事や仕事などで何かと手先を使うことも多い女性は特に気になることもあるでしょう。爪が割れてしまうと、指先のオシャレやネイルアートも快適に楽しむことができません。

タンパク質は、爪も含めた身体の全てのパーツを作るために欠かすことのできない栄養素です。プロテインで日常的に十分な量のタンパク質が補給できると、爪が割れにくくなり、健康的な指先を保つことができるようになります。

肌質が改善する

タンパク質を摂取すると、お肌の血流が改善し色艶がよくなることが分かっています。タンパク質は身体を作る材料なので、単純に筋肉量を維持するだけでなく、お肌を含む臓器の健康を維持するためにも必要です。

プロテインの安全性

プロテインは体に蓄積される?

プロテインは、沢山摂取しても基本的にエネルギー源として体には蓄積(備蓄)されません。

タンパク質が“酵素反応”や“筋肉の代謝”で失われると、尿素で分解され(尿素窒素)、尿となって流れ出ていきます。身体に蓄積されないので、代謝された分は食物で補うしかありません。日々分解され代謝されてしまうタンパク質を、日々必要な量だけ摂取することが大切です。

プロテインを飲み過ぎると腎臓に悪影響?

過剰にタンパク質を摂取すると腎機能を悪化させる、と言われることがあります。腎臓病の方はタンパク質制限をすることがありますので、プロテインを飲むと腎臓に悪いのでは?と思い込んでしまう方もいるのかもしれません。

プロテイン、つまりタンパク質に限らず糖質や脂質など他の栄養素にも言えますが、極端な量を摂取することは、もちろん身体によくありません。

しかし、常識的な範囲内でプロテインを摂る分には全く問題がありません。むしろ、タンパク質は三大栄養素のひとつです。不足するほうが健康にとって悪影響ですので、プロテインを活用しながら上手にタンパク質を補給することをおすすめします。

プロテインの安全性に関しての参考動画

【メガビタミン健康法】プロテインとビタミンを摂りすぎても意味がない理由を解説します

YouTubeで見る

「プロテインは腎臓に悪いし体に毒だから飲むな!」という意見について、考えを話します

YouTubeで見る

肌の専門家による
プロテインについてのQ&A

プロテインについてのよくある疑問や質問に対して、肌の専門家の意見をまとめました。

プロテインを飲むと太ってしまうのでは?

プロテインと聞くと、ボディビルダーのような筋肉量が多い方を連想したり、太ってしまうのでは?というイメージを持つ方もいるようです。しかし、そもそもタンパク質という栄養素は、太ることができるほど大量に摂取できるものではありません。

もし、タンパク質をお肉や卵・牛乳などの動物性の食品で補おうとすると、それらには脂質も含まれているため、結果的にカロリーオーバーになり太ってしまうということは考えられます。気づかないうちに脂質を取り過ぎてしまう可能性があるということです。

しかし、サプリメントとしてのプロテインを常識の範囲内で飲む場合、そのせいで太ってしまう、という心配をする必要はないでしょう。

プロテインを飲むタイミングはいつが良いの?

プロテインは、いつ飲んでも良いと言えます。例えば朝、運動した後など、自分にとって摂取しやすいタイミングで摂ることをおすすめします。

大切なのは、食事で足りない分を摂るようにするということです。まとめて大量に摂取してもタンパク質は体に蓄積しておくことができませんので、日頃からこまめに摂ることを心がけると良いでしょう。

プロテインとコラーゲン、飲むならどちらが良いの?

お肌の真皮部分にあり、ハリや弾力を保つ成分としてよく知られるコラーゲン。美肌に良いとされ、サプリメントも数多く出回っています。しかし、実は食べたコラーゲンはそのままお肌のコラーゲンになるわけではありません。消化管内で分解され、ペプチドやアミノ酸になってから吸収されます。

また、そもそもコラーゲンとはタンパク質の一種です。体内のコラーゲンを増やしたいならば、コラーゲンやコラーゲンペプチドを摂取するよりもタンパク質の豊富な食事やプロテインを摂ること、またはコラーゲン合成に必要なビタミンCや鉄の摂取の方が重要であるという声もあります。

関連記事

プロテインはいくら大量に飲んでも良いの?

プロテインをもし大量に飲んでも、基本的にタンパク質は体に蓄積(備蓄)しておくことができないため、あまり効果的ではありません。

例えば「糖質」は、もし過剰に摂取した場合は脂肪として体のあちこちに蓄積されます。そして、もし長期的に糖分が不足した時に、蓄えておいた脂肪を糖に変えることができるのです。しかし、タンパク質は糖質・脂質のように蓄えておける臓器がありません。しいていえば「筋肉」ですが、筋肉は無尽蔵に肥大するわけではなく、常に排出されていきます。

過剰に摂取したプロテインはアミノ酸になり、分解される時にアンモニアに変化します。さらにそのアンモニアが肝臓で尿素に中和され、尿素が腎臓でろ過され、尿となって排出されてしまうのです。

プロテインを飲むと酵素が沢山作られる?

“プロテインを摂取すれば酵素がいっぱい作られる”というのは、間違った考え方です。
酵素はタンパク質から作られますが、作られるのは必要な量だけです。プロテインを沢山飲んだらその分沢山の酵素が作られる、というわけではありません。

参考動画

効果が実感できるお勧めの美容サプリメントは、やっぱりアレです

YouTubeで見る

【メガビタミン健康法】プロテインとビタミンを摂りすぎても意味がない理由を解説します

YouTubeで見る

美肌を作るならコラーゲンよりも『プロテイン』を摂ったほうがいい理由を解説します

YouTubeで見る

プロテインを飲む際の注意点

食事で食物繊維を摂るようにする

プロテインを飲む際に気を付けたいのが、食事で食物繊維をしっかりと摂るようにするということです。プロテインで効率的にタンパク質などの栄養補給ができるようになる分、食物繊維が不足しがちになってしまうことがあります。食物繊維が不足すると、腸内環境が悪化し身体に様々な悪影響を及ぼします。

プロテインはあくまで食事で摂取しきれないタンパク質の補給を目的とし、食物繊維はきちんと食事から摂取するように心がけましょう。

肌の再生医療 TOPへ戻る

About
Skin Regenerative Medical Treatment
シワ・たるみの根本治療
肌の再生医療とは?

肌の再生医療は、あなたのお肌の “時間” を巻き戻し、若返らせることができる治療法です。あなたの細胞を増やし、肌本来が持っている力を回復させ、極めて自然にシワやたるみを改善します。今の元気な細胞を凍結保管し、未来の自分に使うこともできます。

詳しく見る

肌の再生医療の治療ができるクリニック

肌の再生医療の治療ができるクリニック

肌の再生医療の治療ができるクリニック

セルバンクに相談する

自分にあった肌の治療って
気になりますよね?
再生医療の詳しい内容など
お気軽にご相談ください。

無料のご相談はこちらから