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サーマクールがたるみ治療やリフトアップに効果的な理由

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医療法人社団シーズ・メディカルグループシロノクリニック(理事長:城野 親徳、所在地:東京都渋谷区)が、100人の女性に「小顔・たるみ」に関するアンケートを実施したところ、約半数の女性が「顔がたるんでいると実際の年齢よりも10歳以上老けて見える」と回答しました。また、64%の女性が「肌のたるみで老化を感じる」と回答しています。では、老け見えの原因である“たるみ”を解消するのに何を重要視するかという問いに対して(複数回答可)、なんと約8割の女性が「手軽さ(楽・簡単である)」を求め、さらに6割が「即効性」を求めているというデータがあります。※1)

老け顔の最たる原因となりうる“たるみ”を解消するのに、手軽で即効性を求める女性達。そんな治療法があったら、やりますか?

株式会社セルバンクは特定細胞加工物製造事業者として、再生医療の普及活動を行なっており、その一環として関連する医療・美容情報につきましても発信しております。本記事でご紹介している内容にはお取り扱いがないものも含まれますが、肌再生をはじめとする再生医療の専門企業として情報を掲載しております。セルバンク製の細胞を使った再生医療では、顔全体・首・手などの肌のアンチエイジング治療ひざ等の関節の痛み(変形性膝関節症)の治療豊胸・乳房再建などの治療が可能です。
Contents
  1. サーマクールとは
  2. サーマクールで期待できる効果
  3. サーマクールの即効性は?どのくらい持つ?
  4. サーマクールのメリット
  5. サーマクールの副作用・デメリット
  6. サーマクールの治療の流れ
  7. 進化するサーマクール

サーマクールとは

サーマクールとは、米国Thermage社が2002年に開発した、FDA(アメリカ食品医薬品局)が唯一認可する、たるみ治療の最高峰マシンの名称です。

アメリカでは、ロサンゼルスやサンフランシスコなどでメスを使わない治療を求める美意識の高いセレブを中心に治療が行われており、ハリウッド女優は、自身でこのサーマクールを購入し、自宅にて使用していると言われています。

サーマクールは高周波と呼ばれる電磁波を肌に当てて治療します。電磁波は周波数により様々な機器で利用されていますが、サーマクールでは6.78MHzのラジオ波(RF)と呼ばれる電磁波を利用しています。身近なところでは、ラジオ、スマホ、無線LANなどで利用されています。

電磁波には低周波と高周波がありますが、低周波は筋肉の収縮を促し、高周波は血管の拡張、熱産生作用があります。サーマクールはこの高周波の作用を利用し、皮膚の真皮から皮下脂肪浅層に焦点当て、コラーゲンの引き締めによって肌のたるみやシワを改善します。

サーマクールFLX サーマクールFLX

サーマクールは「お肌の電子レンジ」

サーマクールの肌への作用は、電子レンジと同じです。電子レンジは、火を使わずに熱することができ、しかも外側からではなく内側から物を熱することができます。例えば、あんまんを電子レンジでチンして食べた時、皮はそんなに熱くないのに、中の餡だけが火傷しそうなほど熱くなっていた、なんて経験をしたことはありませんか?

それは、電子レンジが水分を振動させることで生じる摩擦熱によって食べ物を温めるために起こる現象です。あんまんの皮は餡よりも水分が少ないため、外側にあるにもかかわらず、中の餡の方が熱くなるのです。

また、電子レンジの中に食べ物を入れると、食べ物だけが熱くなりお皿は冷たいままです。(食べ物が温まることで、その熱がお皿に伝わってお皿が熱くなることはありますが。)これも、電子レンジが水分の振動による摩擦熱を利用して温めることによって起こる現象です。お皿は陶器なので水分を含まないため、摩擦熱は生じません。

皮膚は、表皮層と真皮層の二つの層で成り立っています。外側が表皮、内側が真皮です。

皮膚の構造 皮膚の構造

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水分量は真皮では70%ぐらいであるのに対し、表皮では約10~30%しかありません。つまり、あんまんの皮が表皮、餡が真皮のような状態です。

サーマクールを皮膚に照射すると、餡と同じように水分量の多い真皮での反応が大きくなります。

この電子レンジの「火を使わずに、水分子同士の摩擦熱によって、食べ物や飲み物を温める」という性質を皮膚治療に応用し、皮膚の外側(表皮層)にダメージを与えることなく、皮膚の奥(真皮層)だけを熱し、切らないたるみ改善を実現させたのがサーマクールなのです。

サーマクールで治療できる部位

肌を引き締める効果により、肌のシワやフェイスラインのたるみが改善されます。また、目元専用のチップを使用したサーマクールアイにて目周りのたるみやクマの改善の治療もできるようになりました。

サーマクールで期待できる効果

肌のたるみの改善

サーマクールを顔に照射すると、見た目(表皮)には変化はないものの、深部(真皮や筋膜)では軽い火傷状態になります。

火傷を感知すると、それを修復するために真皮内では真皮線維芽細胞という、主にコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作り出す細胞が火傷部分に集結し、熱変性によって溶け出したコラーゲンなどの修復のために新たなコラーゲンを生成します。

これは一般的に傷が治っていく過程(創傷治癒)と同じです。

火傷によってダメージを受けた肌内部を修復するために、活性化された真皮線維芽細胞の働きによりお肌にハリを感じたり、たるみが原因で目立っていた毛穴が改善されたりします。

サーマクール1回の照射で5~35%の新しいコラーゲン繊維が生成されると言われています。

ただし、生み出されたコラーゲンはサーマクールによって火傷状態になった箇所を治すためのものです。修復が完了すると真皮線維芽細胞の活性が落ちてコラーゲンの生成は徐々に少なくなります。最終的には火傷前(つまりサーマクール照射前)と同じ状態になっていきます。

その効果は治療後すぐに感じられますが、効果の持続期間は個人差はあり、およそ1~6ヶ月といわれています。

サーマクールが“たるみ”に効く仕組み

ではなぜ、サーマクールでたるみを改善することができるのでしょう。

サーマクールは真皮だけに熱を発生させます。

焼肉の時のお肉を想像してみてください。
お肉は焼くと縮みます。
私たちが普段、“お肉”と呼んでいるものは、牛や豚、鳥の筋肉です。筋肉は伸びたり縮んだりできるように、細長い繊維のような細胞の束でできています。その細胞の中身はタンパク質で、一つ一つの細胞はコラーゲンの膜で覆われています。また、筋肉には約70%の水分が含まれています。お肉に火を通すと、タンパク質の膜を覆っていたコラーゲンが縮み、隣り合ったタンパク質同士がくっつき、水分が細胞の外に追い出されていきます。お肉を焼くと肉汁が出るのはこのためです。

元々、コラーゲンは熱で縮む性質があります。(タンパク質の熱変性と言います。)
サーマクールの皮膚への影響も、お肉を焼いた時に起きる反応と同じです。
サーマクールで真皮層へ熱を与えると、タンパク質の熱変性によって真皮にあるコラーゲンが収縮するので皮膚が収縮します。結果として、顔が引き締まり、たるみが改善されるのです。

ただし、熱変性を起こしたことで細胞内では本来の細胞の形が失われ、焼いた肉から肉汁が出ていくように、一時的に細胞は保水性を失います。

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シワの改善

サーマクールで肌のたるみが改善されるのと同じように、皮膚が収縮して引っ張られることによって、シワの改善にも繋がります。

また、コラーゲンは年齢を重ねるごとに年々減少し、肌の場合、60代で20代の頃の約半分になると言われています。コラーゲンが生成されることで、肌に弾力や潤いを与え、シワが目立ちにくい肌になるといえます。

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ニキビの改善

ニキビの原因となるのは「アクネ菌」です。

サーマクールを照射することで、熱によりアクネ菌が殺菌されます。また、皮脂腺を収縮させ過剰な皮脂分泌を抑える効果があるため、新たなアクネ菌が繁殖しにくくなり、ニキビの改善に繋がります。

ただし、肌の奥深く(真皮層)までダメージを受けている状態の「ニキビ跡」を根本改善することはできません。

毛穴の開きの改善

毛穴が開いてしまう原因のひとつには、肌のたるみがあります。サーマクール照射によって皮膚が引き締まり、たるみが改善されることによって毛穴の改善に繋がります。

また、過剰な皮脂分泌を抑えることで、皮脂が毛穴に溜まりにくくなり、毛穴が押し拡げられるのを防ぎます。

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サーマクールの即効性は?どのくらい持つ?

サーマクールの効果の現れ方

  1. 照射直後から照射部分の肌のハリや引き締まりを感じるようになります。(熱変性によるタンパク質の収縮と真皮線維芽細胞のコラーゲン生成活性化のため)
  2. 2~3ヶ月かけて効果がピークに達します。
  3. 6ヶ月~1年かけて徐々に元に戻ります。(傷の修復が終わるため)

サーマクールによる効果を持続したい場合は、半年から1年に1度の施術を行う必要があります。

サーマクールの効果の持続期間

サーマクールは熱で皮膚の奥(真皮層)を焼いて、真皮層が火傷状態になりキュッと縮むことでたるみの改善を可能にします。つまり「肌を引き締める治療」です。
火傷状態のお肌の創傷治癒過程において生成されたコラーゲンにより、肌のハリやたるみ・毛穴の改善への効果もあります。

ただし、火傷状態となった傷が癒えると元の状態へと戻ります。
その際に働いた真皮線維芽細胞は寿命が縮まり死滅してしまう可能性もあります。真皮線維芽細胞の数が減るということは、サーマクール照射時のコラーゲン生成能力が能力が落ちることになるので、回数を重ねるに従って効果を感じられなくなる可能性もあります。シワやたるみを解消するための根本治療というよりは、即効性に期待した臨時的な治療と言えるでしょう。

サーマクールのメリット

  • ・即効性がある(直後から効果を実感できることがあります)
  • ・ダウンタイムがほぼない

サーマクールの副作用・デメリット

サーマクールは、皮膚(真皮)にダメージ(火傷)を与える治療ですので、必ず経験のある医師に施術をしていただくことが大原則です。
以下のような副作用があることも認識しておく必要があり、サーマクールの施術を受ける前に担当医師に十分な説明を求めておくことをお勧めいたします。

皮膚への影響

  • ・火傷をした後のように肌がひきつることがある
  • ・火傷にはならないが、過度の治療により皮膚を傷める可能性がある
  • ・照射部分の皮膚の陥没
  • ・最初のうちは熱変性による細胞内の水分減少や皮膚の収縮によって照射部位が硬くなったように見えることがある(創傷治癒の過程において改善する)
  • ・ごく稀に火傷や水疱が生じる場合がある
  • ・回数を重ねることで肌の弾力を生む細胞への負担が大きくなる

施術時の痛み

  • ・骨部分の照射では痛みが強く感じることがある
  • ・肌の奥で熱いような痛みを感じる

サーマクールの施術ができない場合や、他の美容医療への制限がある

  • ・妊娠中やその可能性のある方は施術できない
  • ・他のリフトアップ手術「金の糸」が入っている方は施術できない
  • ・施術後から1~2週間は、エステ、レーザー、光治療などの施術はできない

効果の持続期間と費用対効果

  • ・効果を維持させるためには半年から1年ごとに施術を受ける必要があり、費用が嵩む

その他の懸念事項

  • ・外科的な手術と同様の効果は期待できない
  • ・たるみがない方が施術を受けると、頬がこけて老けて見えてしまう可能性がある

サーマクールの治療の流れ

サーマクールでの治療には、一般的には麻酔は行いません。

サーマクールが独自に皮膚表面抵抗値を測定し、皮膚の表面にダメージを与えないようにプログラムされており、火傷を避けるために皮膚の表面に冷却ガスをスプレーしながら深部に高周波エネルギーを作用させることができます。

  1. 医師とのカウンセリングで、治療部位や肌の状態を確認。
  2. クレンジング、洗顔にてメイクや皮脂を落とす。
  3. 熱を感じる度合いに応じて、熱量を調整しながら照射します。
  4. 通常、顔全体で約30分程度で終了します。※個人差があります
  5. 照射直後にメイクをして帰宅可能です。

進化するサーマクール

2002年、FDAが認可したサーマクールが初めて日本に上陸したのは同じ年の12月。

その後、サーマクールは改善され2018年には最新版の「サーマクールFLX」が導入されました。

2002年 初代 サーマクールTC3

高レベルのエネルギーを1回で照射(シングルショット)するため、痛みが強く、局所麻酔が行われていましたが、それでもかなりの痛みを伴う治療でした。
痛みと効果との比較により、もう2度とやりたくないという人が少なくありませんでした。

2007年 第2世代 サーマクールNXT

初代TC3よりも低出力で同一ヶ所を複数回照射(マルチプルパス)したほうが、効果的だということがわかったため、それに対応した新機種が登場します。

1ショットの照射スピードが速くなり、照射チップの面積が大きくなった(3x3cmのビッグファストチップ)ことから、痛みが軽い低出力にて真皮や皮下組織に熱を与えられる体積が増え、治療時間の短縮と効果アップが期待できるようになりました。

また、照射前に一気にクーリング噴射する冷却装置を搭載。さらに、レーザー治療では不可能だった瞼(サーマクールアイ)やボディにも対応できるチップが登場します。出産後のたるんだお腹の引き締め、ヒップのセルライト治療としても有効性が実証されています。

2009年 第3世代 サーマクールCPT

照射範囲が2倍になった新しいチップ「フレームチップ」により、広範囲に効率よく肌深部に伝えることができ、より少ない痛みで効果を出せるようになりました。

照射前後に冷却するダブルクーリング機能を搭載。

また、CPTでは熱を加えると同時に振動を与えるバイブレーション機能も搭載。

体をぶつけたときに痛みを和らげるためぶつけた箇所を無意識にさするという本能と同じで、さするという刺激で痛みを伝える機能が抑制されるゲートコントロール理論を応用。照射時に振動(バイブレーション)を与える機能の搭載によって熱感や痛みが一時的にブロックされることで従来品よりもさらに痛みを軽減できるようになりました。

2018年 第4世代 サーマクールFLX

照射前後に加えて、照射中も皮膚表面を断続的に冷却するシステムを搭載。これにより皮膚表面の熱感が抑えられるようになりました。

第3世代のサーマクールCPTの痛みを抑える振動が縦方向のみだったのに対し、FLXでは縦方向に加えて横方向にも振動を与えることが可能に。このことにより振動がさらに痛みを感じにくくなり、治療時の痛みが大幅に軽減できるようになりました。

1ショットごとに皮膚の温度や、エネルギーの届きやすさをチェックをし、正確なエネルギー量の設定調整が可能なチューニング機能を搭載。毎回最適な熱エネルギーを照射できるため、過剰な照射がなくなりました。

また、カプトン®といわれる超耐熱・超耐寒性ポリイミドフィルムでできたフレーム(カプトンフレーム)により、均等に広い範囲の組織を、より高い温度で長期的に加熱できるようになりました。

第3世代のCPTと比較して、FLXのチップの照射面の熱量は1.3倍になり、また、顔における施術でエネルギーが届く深さが2.4mmだったのが、4.3mm(真皮層を中心に皮下組織~筋膜)まで届くようになり、より強く、より深くまで熱を伝えられるようになりました。

一度に照射できる範囲が増え、ショット数が少なくて済むようになったため、照射時間は25%短縮され、施術時間は約30分程度になりました。

最新版は第4世代FLX

2022年9月現在において最新版のサーマクールは第4世代のFLXです。

治療にどの世代のサーマクールを使用しているかでその効果や痛みの感じ方に違いが出るため、医療機関を受診する際には確認したほうがいいでしょう。

また、照射する部品の先につける肌に触れるチップにはコピー品が出回っており、純正品ではなかったり、同じものを使いまわしていたり、施術するのがドクターではなく看護師である場合には料金が安く設定されている場合があるようです。

サーマクールは自由診療のため、医療機関ごとに料金が異なります。

サーマクールを受ける医療機関を選ぶ際は、これらの情報を参考にして、よく吟味し、納得した上で治療を行うのが良いでしょう。

肌の再生医療は、ご自身の皮膚から細胞を抽出し培養して増えた細胞を、肌の老化の気になる部分に移植することで「若返り効果」「抗老化」が期待できる治療です。

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